Great Spangled Weblog

コメントははてなにログインすると可能になります(SPAM対策です)

今期見るアニメ

今年の4月~6月期は毎週これを見る予定。

今期は16本。減らした。ここまで削ると一日に使える時間が多くなってよい。

GWに入って気になる作品をレンタルで見た。『この世界の片隅に』を改めて見た。劇場で気が付かなかった細かいところにいくつか気付いた。一度見てるので何かしながら見るつもりだったけど、面白くて結局がっつり見てしまった。

さよならの朝に約束の花をかざろう』も見た。文学魔人岡田麿里先生の圧倒的物語力に感じ入る。これは男には書けない物語だなとも思った。作品としても面白いけれど、作り手の内面を見せてくるという意味でもよい体験となる映画だった。

あと気になりつつ10年近くたってしまったけど『屍鬼』の1~3話を見た。やっぱり面白い。『魍魎の匣』的面白さ。

話は変わるけど『けものフレンズ2』騒動。正直自分も2が良くできたアニメとは思わないけど、必死で叩いている人がネットで目立ってそれもうんざりしていた。

一方でTV東京の細谷Pの問題発言。

kai-you.net

火に油を注ぐとはまさにこのこと。よりもいを見ていれば三宅ひなたの「悪意に悪意で向き合うな、誇れ!」を思い出して暴言吐かなくて済んだであろうに。

誇れるほど面白いアニメになっていなかったというのが悲劇の元か(でもこのセリフ艦これアニメで叩かれた花田先生デスヨ)。

この件テレビ東京としては完全にコンプライアンス案件なのでまことにお気の毒。

ここに書くのは推測だけど;1期は成功など期待せずヤオヨロズに丸投げして、結果大成功。それで自分では大したことをしていないのにすごいことをした気になり、2期にあれこれ口出して、結果大不評だったのでああなった、ということだろうか。

人間失敗の分析は案外得意なんだけど、成功の分析は苦手なんだなと思う。「勝ちに不思議な勝ちあり、負けに不思議な負けなし」とも言うし。また、ヤオヨロズたつき監督にやらせても1期のような成功を再度できたかというとどうもそんな気もしない(『ケムリクサ』は脱けものフレンズしたからこそ作れた作品だと思う)。

けもフレ2の失敗要素はいくつか挙げられるけど、そんな時間があったらいい作品の良い点を挙げるほうがやりがいがあるのでそうするつもり。

以下新番組+αの寸評。

機動戦士ガンダム THE ORIGIN

1話が始まった。面白い。安彦良和先生は絵だけでなく物語を作るのもすごいな。さすが80年代に小説を発表しただけのことはある。

このガンダムの前日譚は安彦氏の物語で、富野由悠季氏ならまた違ったものになるんだろうなとは思うけれど。

クルドの星』や『巨神ゴーグ』など物語作者としての安彦氏の作品はまだ十分見てないものがあるので後で見たい。

あと、個人的な印象だけど、絵を描くことと物語を作ることは脳内でけっこう共通の部位を使うのではないかななどと思ったりする。

『何でここに先生が!?』

肝心なところが放送できないアニメw 総監督はわれらが金子ひらく先生ですよ。

『せいぜいがんばれ!魔法少女くるみ』

ポプテピピック』とは違ったアプローチの狙って作ったクソアニメ。まさか1クールかけて「2期」をやるとは。もはや後半の男性声優トークがメインでは。分かっててみるとどうクソアニメとして作るかの狙いが見えて二重に面白い。

八月のシンデレラナイン

野球版ラブライブかな、と思って見始めたが、作画がかなり厳しくどうしたものかと思った。

だけど、話が進むごとに面白いと思うようになってきた。MAGES.アニメ的なB級なりの作り込みがなされてると思う。特にこちらはMAGES.と違い真面目にストーリーを作ろうとしている。続きが気になる。

『501部隊発進します!』

ストライクウィッチーズ』スピンオフの4コマ漫画のアニメ化。原作ストックはやたら豊富らしい。501の声優全員が現役というのもすごい。毎度笑わせてくれてうれしい。

ニコニコ動画もコメント目当てで見てるけどこちらはおまけ動画つき。

この世の果てで恋を唄う少女YU-NO

今期のMAGES.アニメ。どういうネタで来るかと思ったら熟女アニメとは。4話まで見たところでは名塚さんの演技がエロすぎてたまりません。

この素晴らしい世界に祝福を!2』

このすばが映画になるとは。その前段としての再放送。こちらも未放送の11話があるというので見てる。しかしこのすばのアニメは面白いな。

フルーツバスケット

伝説的アニメがリメイク。イメージ画像しか知らなかったのでフルバがどういう作品かようやく分かった。

主人公は石見舞菜香という新人声優。『URAHARA』で理系女子綿紬ことこをやってたときから気にはなっていたけど、『リビジョンズ』のまりまり、『さよならの朝に約束の花をかざろう』の主人公マキアと重要な役をこなし、そしてフルバ。すごい人が現れた。

『ひとりぼっちの〇〇生活』

三ツ星カラーズ』のカツヲ先生の漫画のアニメ化。当時すでにアニメ化決定とCMで流れてた。

アニメは普通に面白いけど砂尾なこが伊吹翼に見えるので実質アイマス

宇都宮駐屯地創立69周年記念行事

宇都宮駐屯地創立69周年記念行事に行ってきた。4月7日開催。

1950年に戦後警察予備隊の設立とともに駐屯地が発足し、早くも70年が目前。ほどなく旧軍より長い歴史ができそう。

宇都宮駐屯地は中央即応連隊の拠点であり、また第12特科隊、第307施設隊もここを拠点とする。

桜は今年は早くに咲き始めたが、その後寒波が襲い花の時期が延び、宇都宮駐屯地はまさに満開となっていた。

栃木県地方協力本部ではイメージキャラクター「蒼空はるか」関係の本やグッズが売られていた。漫画を購入してレイヤー様を撮影させていただいた。

満開の桜の下式典に向かう中央即応連隊の隊員。

観閲行進の82式式通信車。

ブッシュマスター。

UH-60JAはスキーつき。

演奏は相馬原駐屯地から第12音楽隊。

式典の後アトラクション。まず太鼓演奏。

次に格闘演武。いついかなるとき敵に襲われても戦えるよう訓練しているとのこと。

そして訓練展示。

今回は敵がいる側の前よりに位置を確保できた。高機動車は防弾ガラスや防弾板が取り付けられたII型。

訓練中はII型ということに気付かず、前からの写真なし。「II型は過去の宇都宮で撮ってあるだろう」と調べたら手持ちの写真はどれもノーマルの高機動車。II型がイベントに出るのは初という話がありその蓋然性は高そう。

UH-1Jからのリぺリング降下。安全のため奥で実施。桜は盛りになったばかりでヘリのダウンウオッシュでもあまり散らない。

敵陣の地雷原を啓開するため92式地雷原処理車が出動。例によって発射するのは奥のペットボトルロケットだけど、ちゃんと敵陣に着弾してて精度はさすがだった。

地雷原処理車が啓開した通路を75式ドーザがさらに広げる。

第12特科隊がFH70で支援。今回FH70の射撃回数が多く、火炎も確実に撮影できた。

敵兵に犠牲が多くなり、生き残りも劣勢に。

中央即応連隊の隊員が下車して突撃。

「かばんちゃんを救え!」

敵陣制圧。反撃に備えて警戒に当たる隊員。

この後状況終了で無事展示終了。

装備品展示。中央即応連隊に爆発物処理隊ができたのでその展示があった。写真はロボット。

中央即応連隊の軽装甲機動車。屋根の防弾版が一周してるタイプでワイヤーカッターつき。

一通り見てから最後に防衛資料館を見学した。近くには旧軍の歩兵第59連隊の門柱や哨所がある。

資料館は1/3ほどが大山巌元帥に関する展示。大山元帥の勲章も展示してある。

ちょうど本日新しい天皇陛下が即位され、その際首に大勲位菊花章頸飾を飾られていた。

大山元帥もこれを受賞していて、ここで拝見することができた。

他の展示は1/3が先の大戦に関する展示と戦地から持ち帰った遺品の展示。そして残り1/3が自衛隊の展示。

中は撮影不可なので記念行事の際にぜひ直接ごらんいただきたい。

昭和のくらし博物館

2月に昭和のくらし博物館に行ってきた。

宇宙よりも遠い場所』で小渕沢報瀬の家のモデルになったという情報を得て行ってみたいと思っていたもの。

東急多摩川線というこのときはじめて存在を知った電車で移動。

下丸子駅で降りてネットの情報を確認しながら市街地を歩いて入り口を発見。

到着。

庭先に海苔が干してあったり籠が置かれていたり。

企画展、映画「この世界の片隅に」~すずさんのおうち展が開催されていた。

洗濯物なども映画を再現したもの。

談話室。館内は基本撮影不可だけど一部の場所は撮影できる。

壁に張ってある航空写真のコピーは片渕監督が『この世界の片隅に』制作中に参照していたものとのこと。戦時中の呉の航空写真などそうそうあるものではなく、おそらくアメリカのF-13偵察機が撮影したものの複製のコピー。

障子にも『この世界の片隅に』のイラストが。水口マネージャー様のファンアート。片渕監督のメッセージもありファンアートといっても公式公認。

2階には映画で参考にした道具や複製原画、すずさんの家のジオラマなどが展示。撮影は部屋の外のこの位置からのみ可能。

談話室ふたたび。縁側を通して庭を。

宇宙よりも遠い場所』の3話でJK隊が作戦会議していた小渕沢家の一室に似てることは似てるが、家具も意匠もだいぶ違う。

といっても博物館入り口の風景はアニメで出た場面とよく似ていて、ここを参考にしているのは確実。ただ、普通に見学して、そこで得た知識でアニメの設定を作る、という程度と思われ、アニメの設定は相当ここと違っているので、取材先として名前が出なかったのも分かる。

撮影不可なので画像はないけど、仏壇もアニメに出たのと完全に同サイズ。

思いがけず2つのアニメの情報を得ることができた。

昭和のくらし博物館は昭和26年に建てられた民家を歴史的な博物館として改装・公開したもの。館長の小泉和子氏の実家で、平成8年に無人となったが館長が歴史的な価値があると判断して保存、平成11年に博物館として開館、平成14年に国の登録文化財に指定された(以上パンフレットより)。

私のような年代の人間が行くと、あまり歴史的な展示という感じがなく、すごく見慣れた家具や台所や玩具といったものがある。ミシンなど、「あ、うちの母親もこういうミシンで内職してた」とか話をしたりした。

で、ふと、でも今、「見慣れた光景だ」と思ったものが、ここの外でどれほど見られるかと考えると、こういった家屋が保存されていることの意義に思い至る。

この世界の片隅に』という映画も、戦争の時代の前後の日本の風景や空気感をできるだけ再現しようとしている。そういった努力がないと、時代の感覚というのは簡単に風化し、忘れられてしまうのではないかと思う。

自分には戦後の光景しか記憶にないけど、それでもちょっと思い出すだけで50年ぐらいは遡ることができる。実家に水道と電気はあったけどガスはなく、朝から母と祖母が土間の台所のかまどでバタバタしていた光景などうっすらと思い出す。

そういったことを、できるだけ何かに残しておけば、後の世代の人がその時代の空気を感じることができるかもしれない。そんなことを考えた。

大洗ガルパンの旅

大洗には2011年の5月に津波被害の様子を見に出かけた。水族館は再開していたが、港の近くの商業施設は浸水の被害が大きく、復旧にはまだ時間がかかるようだった。

翌年2012年の10月からアニメ『ガールズ&パンツァー』が放送開始。聖グロリアーナ戦で大洗が舞台となり、街並みの再現度や実際にある旅館に戦車が突っ込むシーンなどに圧倒された。

でまた行きたいと考えてはいたのだけど、なかなか行く機会がなく、今年の1月にようやく行くことができた。ガルパンは放送終了どころか最終章が始まってる。

まずは大洗水族館。劇場版では水族館と、近くのゴルフ場まで出て驚いた。

イルカとアシカのショーを鑑賞。

水族館にはガルパンの等身大ポップが。

華さんの生け花も。もちろん花器は戦車。

大水槽。

フンボルトペンギンの餌やり。

埼玉県こども動物自然公園で生まれたカピバラ、タロー。冬なので温泉タイムあり。

続いて磯前神社に参拝。

まず軍艦那珂の忠魂碑。

東の太平洋を向いた鳥居。

階段。戦車がここを下るとw

絵馬はご覧の通り。

拝殿。

ガルパン声優が奉納した絵馬。

移動。マリンタワー

ここもガルパン

タワーの上から大洗SEASIDE STATION。

震災直後は腰の高さぐらいまで海水に浸かった跡があったけど今は完全に復活している。

マリンタワーの喫茶店ガルパン喫茶「パンツァーフォー」になったとだいぶ前に聞いて、ぜひ来たいと思っていたがようやく来られた。

中はこの通り完全にガルパン空間。音響もドラマCDが流れ、学園艦の気分を味わえる。

アニメのブランドだからけちるということはなく喫茶店としても値段は普通で分量多め。

こんな観光時期を外したときでも同志が何組か来ていた。

劇場版で戦車が降りていたエスカレーターは簡単に見つかった。

まいわい市場の痛車

まいわい市場入り口。中もガルパングッヅ多数。

2階がガルパンギャラリーだけどもうたっぷりガルパン充していたのでうっかり寄るのを忘れた。

群馬県民にとって国道50号を延々走り水戸からちょっと先に行けば着ける大洗はもっとも近い海。車大好き群馬県民は鉄道で大洗に行くという発想はないけど、鹿島臨海鉄道が開業し今は立派な駅がある。

駅にはボコタクシーが。

駅も完全にガルパン聖地。ついでに『アニメガタリズ』の聖地巡礼回の聖地でもある。もう「聖地」がゲシュタルト崩壊してるな。

北関東自動車道のおかげで今は日帰りも容易。時間ができたらまた来たい。

埼玉県こども動物自然公園でカピバラ温泉

今年1月に埼玉県こども動物自然公園に行ってきた。

目当てはカピバラ温泉。

カピバラは南米の温暖な地方の水域に住む動物。水に入らないと皮膚が乾燥して病気になってしまうし、排便も水中で行う。

しかし、日本の冬は水が冷たくて水に入りたがらない。そこで、温水を用意して入ってもらうようにした。それをカピバラ温泉として公開したら思いのほか可愛くて、カピバラを飼っている施設はどこもやるように。

うちの近くでは埼玉県こども動物自然公園カピバラ温泉をやっている。

正月休みもそろそろ終わりの1月5日に行ってきた。この通り晴天。

コウモリ舎がコウモリの展示をやめてコツメカワウソを飼育するようになった。わーい!

といってもあの人たちは冬は屋内でごろごろしてる。

「ぴょんぴょん村」というウサギ飼育エリア。あ~心がぴょんぴょん(ry

アルパカさん。

フンボルトペンギン

背景がいい感じにボケてるなーと思ったら、11月4日に露出をAモードf/2.8に設定してそのままだったというw 28-300mmでこの設定にした場合すべての写真が絞り開放になる。撮影モード確認しないとは油断した。

映画『翔んで埼玉』でも言及されていたシラコバト。いまだに野生のは見たことがない。

コアラ舎は工事中かと思ったらコアラは屋外にいた。

「鳥は恐竜」という認識がすっかり定着し、これぞ恐竜というイケてる顔のエミュー

そしてカピバラ舎。昨年生まれた子供が5頭いる。

水中生活に適応しているので、鼻の穴と目と耳が水平に一直線に並ぶようになっている。おかげで正面から見るとおもしろい顔。

湯船にお湯が溜まってきたらさっそく子供たちが入った。

各地の動物園とカピバラ入浴時間対決実施中。

ところが、この日は暖かくて他のカピバラが風呂になかなか入らなかった。

入り口近くに隔離されているオスだけが風呂に漬かっていた。これはこれで可愛い。

オスが隔離されているのは繁殖をコントロールするため。

カピバラも入浴は2頭だけになってた。可愛い。

時間が遅くなって冷えてくれば入浴するだろうとのこと。そこまでは待たなくてもいいやと帰った。

ちなみにそのちょうど1年前は曇りで寒く、カピバラさんは盛大に風呂に入ってた。

打たれ湯はなんだか賢そう。

別の角度から。

冬の動物園は空いてて行きやすいしカピバラ温泉は可愛いのでお薦め。

館林市のまだあまり知られていない場所

宇宙よりも遠い場所』が放送から1年以上過ぎたが、話題が冷めないうちにまた館林市ツツジの季節が来る。

市役所前にはよりもいの横断幕が。

昨年末足利に行ったので、そのついでに館林市に寄った。

よりもいで注目されたつつじが岡公園の東屋や茂林寺は、館林市で最も有名な観光地のツートップ。

一方、まだあまり知られていない名所が館林市にはいくつもある。

この日寄ったのは保健福祉センター(旧館林市役所)と三角公園と館林カトリック教会。

まず保健福祉センター。

1963年竣工のRC建築。設計は菊竹清訓。当時としては進歩的なメタボリズム建築。

w-concept.jp

四隅に太い柱を立て、中間に使用空間を設け、それがカンチレバー式に外に張り出している。

館林市役所は後に神戸生絲の工場の跡地(=館林城の跡地)に移設されたが、旧市役所の建物も現在まだ使われている。

特に取り壊す予定は聞いていないが、こういった建築は思いついた時に撮影しておかないと、いつの間にかなくなっていたりする。

館林市の市街地であれば、キンカ堂がなくなるなど、実際になくなるまで考えもしなかった。板倉町にはコンクリート造の穀物サイロがあって、外周を階段が螺旋状に昇っていて車を運転しながらちらっと見ては気になっていた。撮影しようかと思ったらいつの間にか取り壊されてしまった。

ということがあったので、旧市役所を撮影するため超広角レンズを持って晴れの日に行ってみた。

メタボリズム建築は当時の流行で、『ウルトラマン』など見ているといくつもロケ地として出てくる。旧館林市役所はそういった建築の姿を現在に残す貴重な建物の一つになっている。

エントランスから橋を渡って建物に出入りする構造も特徴的で、その橋も上下の面が傾斜したデザインになっている。リンク先のブログによるとこの下にかつて池があったという。お堀で囲まれた城をイメージしたという話もそうなのだろうと思う。

北関東らしい冬の青空に伸びるRC建築。

続いて三角公園。大手門跡に造られた公園。道路に囲まれた三角形の土地にあるためこう呼ばれる。

昭和の中頃まで「日本は公園が少ない」と言われていた。館林市のような地方都市は郊外に豊かな自然があり、神社やお寺も多く、特に公園というのは必要でもなかったが、逆に、市街地の住民でない場合は、ここの遊具は新鮮に見えた。わざわざ友達と自転車で来ては、4人のりブランコだとか回転ジャングルジムなど、現在撤去されている比較的危険な遊具で遊んだものである。

そんなある日、頭の上をF-86戦闘機が編隊で飛んでいったことがあった。ブルーインパルスの機体が偶然、スモークを引きながら飛んでいった。

館林市が南北に移動する自衛隊機の通過点の一つというのはあとで知ることになる。住人が気がつかないだけで、頭の上を何度もブルーインパルス機が飛んでいたらしい。

とここまで書いてみて、他所の人にとってはこれはどうでもいいエピソードではと思い至る。このただの小さい公園が、館林市ではかなり古くからある市街地の公園ということはとりあえず書いておきたい。

そして三角公園から少し歩いた先にあるのが館林カトリック教会。

観月ありさの『天使のお仕事』などドラマのロケ地として、知る日ぞ知る場所。

キリスト教に特に関心などなかったときは、ほとんど存在が気にならず、また、どこの市もこれぐらいの教会はあるのだろうなと思っていたのだけど、こんなに大規模な教会は地方都市にそうそうないことに気がついた。

木立の間に立つ荘厳な教会は、木造の比較的大規模な建築。

年末はクリスマス期間なのでキリストの誕生のディスプレイがあった。

教会は1957年に建てられたものだという。当時は教会に来る信徒はほとんど日本人だったのではないかと思うけど、今は日本に住む外国人が多く、そういった方にとっても大切な場所になっているように感じられた。

足利ひめたま御朱印の旅

足利ひめたまは足利商工会議所や企業などの有志による地域振興を担うイメージキャラクター。

www.himetama.jp

「ひめちゃん」ははたがみ織姫様。足利市の織姫山に建立された織姫神社の神様。

「たまちゃん」は門田みたま様。足利市の一社八幡宮にある門田稲荷の神様。

しばらく前に神社の御朱印を集めるようになって、いつか足利のこの二社の御朱印をいただきたいと思っていて、昨年の年末にいい機会なので参拝してきた。

まず織姫神社

織姫山の中腹にあり、足利の市街地から階段を登って行ける。が、北東から自動車が入れる道が整備してあり、空いてる時期(例えば年末)には神社のすぐ横に車で行くことができる。

関東地方なので冬は天気が良い。この日は風もあまりなかった。

渡良瀬川の上流側の眺め。

朱色が鮮やかな拝殿。

この社の歴史は比較的新しく、織姫神社としてこの地に遷座されたのが1879年(明治12年)。翌年火事で焼失し、今の社殿は1937年(昭和12年)に完成したという。

拝殿からの眺め。縁結びの神社として知られ、空いてる年末にもかかわらずこの写真にも3組が写っている。

御朱印社務所で受け付けていただける。

いつの間にか「愛の鐘」というものができていた。

続いて門田稲荷。

下野國一社八幡宮の境内にある。

八幡宮は茅の輪が設けられていた。初詣の準備が進んでいる。奥の階段の上が拝殿。

立派な神楽殿

高床式の宝物館。

そして日本三大縁切り神社のうちの一社と言われる門田稲荷。

石の鳥居の奥に朱色の鳥居が続くお稲荷さんワールド。

インスタ映えしそうな鳥居をくぐり、

このお社が門田稲荷様。社内神社の稲荷神社としては格段に大きいお社。

左右の灯籠は2011年に来たときは地震で倒れたままだったが、さすがに今は復元してある。

願掛けが成就して信徒から収められたお稲荷さん。

振り返ると冬の長い影が伸びて不思議な空間。

足利ひめたまは、二柱の女神様が「良縁を結び、悪縁を切る」という組み合わせになっている。

縁というのはそれ自体はいいものと悪いもののどちらもあるから、積極的に良縁を結び、同じぐらい積極的に悪縁を切るようにしないと人生大変になるばかり。

ここで「縁」てなんだろう、とふと思って調べてみると、仏教用語で「因」と「果」の間にあるものだという。原因と結果は間に「縁」があることで複雑な関係となっている。原因が同じでも「縁」が違えば結果は異なり、結果が同じでも「縁」が違えば原因は違う。

簡単に書くと;

因→縁→果

これをもっと今風の表現にするとこうなる。

input→system→output

数学的に表現すればこう書ける。

y=f(x)

縁の概念はシステムや関数が近いのではないかと、理系の者としては考えている。

仏教の概念は日本人の心に広く伝わっているため、「親の因果が子に報い」といった表現があったりする。仏教の基本的な考え方自体が、生きている時に徳を積みよりよい来世を目指す、というもので、「功徳を積むといいことがある」という考え方は間違ってはいない。

一方、間違っている、というか正しいとは限らない考え方は、「結果が悪いのは悪業のせいだ」というもの。

仏教なんて昔のものでしょう、という声もあるかもしれないけれど、twitterで「おかしな人を見ても、前世が動物か虫で人間に転生したばかり、と考えれば気分が楽になる」といった発言がバズったことがある。

論理学では命題が真のとき、対偶も真だが、逆は真ではない。

「因→縁→果」で言えば、「果」だけ見ても「縁」が理解できていなければ「因」を断定することはできない。

そして、縁が人間に理解可能かというと、そうでない場合の方が多いように思う。例えばy=f(x)とあるとき、関数がEXCELシートで「=RND()」になっていたらyからxを辿ることはできない。

とここまで考えて、どうも「縁」を仏教側からアプローチすると、「縁結び」や「縁切り」にうまくたどり着けないことに気がついた。

それは「縁」を「えん」と音読みするから違う方向に行ってしまったので、これを「ゆかり」と訓読みすると、一発ですっきりする。

大和言葉の「ゆかり」に昔の人が意味が合う漢字として「縁」を当てた。だから、「縁(えん)」には、日本人にとって「ゆかり」と、システムや関数のような仏教的な意味での「縁」と、2つの意味が重なり合っている。

良いものとのゆかりを多くし、悪いものとのゆかりを切る。それにより人生に係るシステム(縁)をよりよくしてゆく。そういうことが大事なのかな、などと思う。

産業にしても、今や、物を製造することと同じか、またはそれ以上に、物を正しく廃棄することも重要になっている。リデュース・リユース・リサイクル(3R)と言われるように、産業にともない生じる不要物をどうするかは、社会の持続可能な発展のために非常に重要な要素。

この日の足利市のドライブで、無事二社の御朱印を見開きでいただくことができた。

門田稲荷の御朱印はないので、下野國一社八幡宮がたまちゃんの御朱印

思いつきで出かけた日帰り旅だったけど、縁結びと縁切りは等価ということを改めて考える機会になった。