CXとPX

次期哨戒機の実物大模型 防衛庁が開発、川重で公開(12月2日,共同通信

開発中の国産輸送機と国産哨戒機のモックアップが公開された.国産の飛行機開発の話題は嬉しいもの.モックアップといえど形が見えてくると特に感激.

P-Xは一時期MMAも視野に入れて見直しをという記事が出たけど,モックアップ公開となると国産P-Xが無事生き残ったと考えていいのだろう.なら一安心.もちろん私は日本の飛行機開発を強く推したい.採算がどうとかいうならぜひ輸出を.

それはそれとして,CADをフル活用して設計してるはずなんだけど,まだやはりモックアップは作らなければならないか.技術的な問題より政治的な問題かもしれないけど.

C-XはC-1輸送機の後継機で寸法は約3割増し(30m→40m)にしてペイロードと航続力を大幅増.このため,国際貢献のための輸送任務に迅速に効率よく対応できるようになる.プロペラのC-130ではどうしても展開に時間がかかり,クルーの疲労も大変なため,一日も早い実用化が望まれる.

P-XはP-3C哨戒機の後継機.今回は悲願の国産化.4発のジェット機という案はP-2Jの後継機として提案されていた川崎GK520*1と共通.形もどことなく似ている.このときはP-3Cという傑作機が既にあり,さらに種々の事情もあったのだろう,惜しくも輸入となったが,今回はC-Xと共通化を図るなどによりついに国産化がかなった.ただし,GK520もモックアップの審査より先に進んでいたので,P-Xも油断できない.状況としてはP-3Cをプッシュされながらも未完成だからとP-2J開発に踏み切ったP-2V後継機選定時期の方が近いと思うのであまり悲観はしていないが.

P-3Cの後継機を今後どうするかというのは本国アメリカでも悩みどころ.B-737ベースのMMAでやはりジェット機とする案が進んでいる.P-Xは専用設計な点は贅沢だが,4発で哨戒飛行中はうち2発を停止し,燃料消費を押さえるとのこと.旅客機ベースのMMAと専用設計P-Xでどこがどう違ってくるか,どちらがどこでどう優劣がつくかは今後の注目点.

http://jda-clearing.jda.go.jp/hakusho_data/2003/2003/html/1523c100.html

追加:

*1:土井武夫:『飛行機設計50年の回想』,酣燈社,ISBN:487357014x, P310-