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武士道の国から来た自衛隊

武士道の国から来た自衛隊―イラク人道復興支援の真実

武士道の国から来た自衛隊―イラク人道復興支援の真実

P.38の84mm無反動砲をかついだ隊員の笑顔がステキ.

番匠一佐(大佐)のインタビューがステキ(P.80).

 ライオンはロバの仕事はできるけれど、ロバはライオンの仕事はできません。いまのイラクは、ライオンがロバの仕事をしているのです。それはライオンがやらなければいけないロバの仕事なのです。だから、ライオンが行っているのです。これを理解していただけますか。ロバの仕事だと思ってロバの構えで行くとやられてしまう。だから、我々は規律正しく行動し隙をみせてはならないのです。射撃にしても、しっかりと練度を上げるべきなのです。

じっさいにロバさんが誘拐されたり殺害されたりしてしまっている現状.日本がイラクの復興を手伝うことを是とするなら,ライオンさんに行ってもらうのが最も理にかなっていると言わざるをえない.

  • 海洋国家であれば交易国の平和と安定は国益にかなう.
  • イラク戦争を支持し,イラクの復興支援を手伝うことは日米同盟を強化し,日本の平和と安定に寄与する.

こういったことが自衛隊イラク派遣の公式な目的.

一方,本書をみるとイラク派遣の成果として以下のようなものが得られつつあるようだ.

  • イラク人からの感謝の声
  • 規律正しい軍隊としての自衛隊のイメージアップ
  • 陸海空の統合運用の実積
  • 外務省と自衛隊の協調の実積
  • 上記二項を通して,日本政府そのものの外交・行政に関するスキルアップ

先頃,自衛隊の派遣期間が一年間延長された.これまでの一年は自衛隊は一発の銃弾も撃たず,一人の犠牲者も出していない.これからの一年間もそうであって欲しい.

イラクの一日も早い復興と自衛隊員の無事を願ってやまない.