地球大進化第5集

http://www.nhk.or.jp/daishinka/program05.html

ディアトリマやフォロラコスという恐鳥が私は好きだ.この回ではディアトリマを大きく取り上げていてうれしい.

この回の不満は,「フォベアの獲得」.これにより「霊長類は高い視力によってエサを効率的に見つけることで、厳しい生存競争を生き抜いたのではないか」という.そして,


こうした目の進化はその後、思わぬ進化を私たちにもたらした。それは「豊かな表情」という進化だ。フォベアを持つサルの仲間、真猿類は動物のなかでも「表情が豊かである」という共通点がある。ゴリラしかり、チンパンジーしかり、そして人類ももちろんそうである。そうした豊かな表情が進化した理由は、明白だ。高い視力によってお互いの表情を見分けるようになったことだ。真猿類は、表情を介するコミュニケーションを構築しはじめたのだ。それは社会を構築する第一歩になった。サルの群れは個体を認識することで役割分担を積極的に推し進め、“ともに生きる”社会へと歩みはじめたのである。
立体視・高い視力・社会の形成。目の進化には、霊長類進化の道筋が隠されているのである。

せっかく前半で哺乳類の適応放散に言及しておきながら,後半のなんとスケールの小さいこと.

眼窩後壁を持つ霊長類が視力がいいといったって哺乳類全般と比べればどうかということであって,猛禽の視力とは比べるべくもない.

この番組のシリーズ後半は毎回この調子.他の生き物と比べてどうという機能でもないものをおおげさに取り上げ,こうして<人類につながりました>とまとめる.古生物の多様な生きざまの前に,人類の進化などどうでもいいではないか.いっそ「人類小進化」と改題すべきでは…いやこれは私の価値観だから置こう.

最後に<ヒトに至る生き物はどうだったか>というのをもってくるのはいい.せめて,そのヒトの祖先が手に入れた機能が,生物全般から見たらどの程度のものなのか.そこに言及があってもいいのではと思った.

第4集も胎生というのにマムシやサメやカダヤシに触れず,繁栄していた恐竜はむしろ卵生だったという事実も触れもしない.それでは度量が狭いんじゃなかろうか.

NHKスペシャル 地球大進化 46億年・人類への旅〈5〉大陸大分裂

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