ATD-X実大RCS試験模型

航空雑誌を見ていたら標題の、技術実証機の実大模型の写真が出ていて驚いた。

ネット上では防衛庁技術研究本部のWEBサイトに出ている。

http://www.jda-trdi.go.jp/topics.html

一瞬国産戦闘機のモックアップかと思ってしまう。

ステルス性と高機動性の技術実証が目的なので、これがそのまま戦闘機になるわけではない。とはいえ、国産戦闘機実現への大きな足がかりかと思うと胸が踊る。それに、日本独自の戦闘機様の飛行機の姿が見られるとは、それ自体かなり興奮する。

ぱっと見て思ったのは、機体の基本的なレイアウトはF-22ラプターを参考にしているな、ということ。機首からキャノピーにかけてはスホーイ風だけど。将来の実用機は複座型をメインに考えているのだろうか。ラファールあたりも複座型の配備機数を増やす予定でいる。

F-86をスマートにしたようなT-1、ジャギュアとレイアウトが同じT-2/F-1、と国産ジェット機をふりかえってみると、基本レイアウトでものすごい独自のアイデアを出したものはなく、設計思想の違いや細部の仕上げで日本機らしさを出している。

ATD-Xも機体レイアウトで冒険をしていなくて、やっぱり日本機らしいと思ってしまった。エンテ型のFS-Xが実現していれば日本の伝統に一石投じられたのだが、今そんなことを言っても仕方ない。

実大模型と、飛行可能な縮小模型で所期の性能を確保できているのか試験してゆくとのこと。

狙いはあくまでステルス性と高機動性なので、実用機にステップアップするときには他にもクリアしなければいけない条件が加わるから、機体形状はもっと大幅に変わるかもしれない。

もっとも、国産の戦闘機開発はまだ確定しているわけではない。それでも、このような研究を進めることは意味がある。国内に技術がまったくなければ、外国機の売り込みで値段をかなりふっかけられるかもしれない。ステルス技術の機密保持を理由に売り込みを渋られるかもしれない。やはり先進工業国を自負するならこの手の研究も進めておいて損はないだろう。

無人機とはいえ、この形で飛ぶという縮小模型の飛びっぷりが気になる。その時はまた公表してほしい。