第六話「陽のあたる場所」
後味が悪いのはいつものことなんだけど、この回は強烈だった。
前回が、DQNが二人も地獄行きになるし、女子高生はピンチを助けられるし、お嬢は和服でハコ乗りで、「なめんなよタコ」で、最後に蝋燭の火がフッと消えるしで、笑えるいい話だっただけに、今回なおさら強烈。
地獄少女に会えるところまでいった颯太が、恨みが本気かどうか戸惑い、ためらっている間に、紀和子がひどい目にあうし、地獄通信で恨みを晴らして地獄行きにもなってしまう。
<藁人形の紐を引いてもすっきりしない>とか<地獄に行くと分かっていてもこの先どうするか考えてしまう>とか、地獄流しの負の面を強調すると同時に、<自分が先に奴を地獄送りにしておけば…>、という颯太の後悔の念も強くこちらに伝わってくる。せっかく紀和子と話ができるチャンスだというのに、こんな内容だというのも悲惨だ。最後は颯太が地獄通信に頼らずにケリをつけに行くところで幕。誰もが不幸になる、見事な鬱エンドだった。
まぁ、携帯電話のカメラが高性能すぎるとか、あんな都合よく効く眠り薬って本当にあるのかとか、ちょっとダウトはあるが、あまり気にならなかった。それより、颯太の家の朝食が和食なのに颯太だけトーストだったり(颯太がどれだけ甘やかされているかがよく分かる)、紀和子が地獄行きの刻印見せる所がブラチラでドキッとさせられたり、脚本もよくできているが、細かい演出にも気が利いていると思った。
ともかく、2期目だというのに、ぜんぜんダレない『地獄少女』はすごいと、今回も思った。