去年の暮れに、法事で群馬県の館林に行った。そこで親戚の間でこの映画の話が出た。ロケを館林で行っているため。
よく知られているのは、大西飛行場の跡地にオープンセットを作ったこと。滑走路を大通りに見立てて撮影したようだ。走る自動車や遠景はCGで合成している。
三浦友和が酔ってバイクを押して帰る途中、居眠りしてしまう神社も館林らしい。
こちらを見るといつどこで何を撮影したのかが細かく書かれている。
http://www.geocities.jp/always3chome/ashiato.html
で、DVDを借りて見た。
三浦友和のシーンだけど、見覚えのある場所ではなかった。
http://shinshu.fm/MHz/97.42/archives/0000195473.html
を見ると「羽附旭町の可能性が高い」とある。「赤羽」と言われてるあたりか。赤生田・羽附を略して赤羽。他に館林には「新宿」、「大手町」、「四ツ谷」がある。新宿は日本中どこでもあるか。大手町があるのは城下町だから。
Mapionと電子国土ポータルとGoogle Earthを駆使してだいたいの場所の見当をつけ、実際に行ってみた。しばらく歩いたが無事見つかった。
写真を見てお分かりのように、背景は実際には団地で、映画にあった家の灯りは後から合成したもの。
映画の本編は、あまり期待していなかったけど面白かった。茶川竜之介のダメ人間ぶりが微笑ましい。もっと文士様はかっこよく描くかと思っていたのだが、小説のネタを盗用しちゃったりダメっぷりが容赦ない。そんな茶川先生だけど、エアー指輪のシーンは不覚にもぐっと来てしまった。
安倍晋三:『美しい国へ』(ISBN:4166605240)もそのシーンについて触れている(P.220)。
東京タワーが戦後復興と物質的豊かさの象徴だとすれば、まぼろしの指輪はお金で買えない価値の象徴である。
気になったシーンとしては、最後のところ。東北本線が都内で河原の土手に沿って走るところはないとか、六子もあんなに汽車の窓から身をのり出しては危ないだろうとか、東北本線に沿ってかなり北に行ったはずなのに、夕日の方向に東京タワーが見えるのはおかしいだろうとかがあるが、これはとやかく言っては野暮なのだろうと思う。
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