- 作者: スタニスワフレム,John Harris,深見弾
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/09/05
- メディア: 文庫
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宇宙を舞台にした青春群像かな、とか思って読んでみたらまるで違った。レムならではのハードなSFだった。
特にロボットの描写がレムらしい。その不可解さは『ソラリス』や『天の声』に通じるものがある。
一方、宇宙ものとしてはあまりハードではない。宇宙船にブレーキがあったり、速度が何に対する速度か不明だったりする。宇宙船は原子力で飛んでいるが推進力をどのように得ているのか、その原理は不明。
原書の発表が1971年というので、コンピューターや電子機器などの表現も古い。コンピューターは穿孔テープを吐き出している。映像の記録は化学的な写真、音声の記録はテープ。LEDはなく光るのは電球。
そういう時代性を感じさせるところもあるが、物語の本筋では古さは感じなかった。
無重力の宇宙船の中でハエが飛ぶ描写がある。ただ飛んでいるというだけで、それがどういうふうだったかは特に言及なし。今ならシャトルにハチを持ち込んだ実験結果があるので、その後書かれたとしたらまた違った描写になっていたことだろう。
- 作者: 東昭
- 出版社/メーカー: 日経サイエンス社
- 発売日: 1993/06
- メディア: 単行本
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