- 作者: 中川淳一郎
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2009/04/17
- メディア: 新書
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タイトルだけで即買ってしまった。
ネットというのがこれだけ普及してしまうと、タイトルのような状況を受け入れざるを得ないだろう。
この現実に対しどう向き合うか。本書はサブタイトルに「現場からのネット敗北宣言」とあるが、そういうほどには後ろ向きではない。
「ネットで叩かれやすい10項目」は「炎上」を避けるのに有用だし、104〜105ページにかかれた「ネットでウケるネタ」というのも、サイトやブログの人気を高めるのに役に立つだろう。4章なども、「企業はネットに期待しすぎるな」と批判的な見出しでありながら、中味は企業はWebをどう利用すべきかという前向きな内容になっている。
ネットが普及しても皆テレビの話ばかりしている。テレビ業界もネットを敵視するのはやめてはどうか、という提案ももっともだと思う。
48ページ。
つまり、人々はただただ「いじめ」が大好きなのである(ただし、自分は逆襲されないかたちでの)
これは、人間の普遍的な性質の一つを表しているのではないかと思った。
人はいじめが好きだ。だから現実世界もいじめが横行し、ネットでは「炎上」が発生する。
特にネットは直接逆襲されないことが多いし、さらに言えば、相手に何か落度があれば、やる方も「いじめ」を正当化できる。行為が正当化できて報復がないとなれば、人はけっこうひどいこともしてしまえるものではないだろうか。
こういった本を書く人は、やはりリベラルな思想を持っているのかな、などと私は偏見を持っている。
本書に関しては、
などからして、思想的には中立と考えられる。思想的なバイアスは特に感じられないので、安心して読める。