ウェブはバカと暇人のもの

ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)

ウェブはバカと暇人のもの (光文社新書)

タイトルだけで即買ってしまった。

ネットというのがこれだけ普及してしまうと、タイトルのような状況を受け入れざるを得ないだろう。

この現実に対しどう向き合うか。本書はサブタイトルに「現場からのネット敗北宣言」とあるが、そういうほどには後ろ向きではない。

「ネットで叩かれやすい10項目」は「炎上」を避けるのに有用だし、104〜105ページにかかれた「ネットでウケるネタ」というのも、サイトやブログの人気を高めるのに役に立つだろう。4章なども、「企業はネットに期待しすぎるな」と批判的な見出しでありながら、中味は企業はWebをどう利用すべきかという前向きな内容になっている。

ネットが普及しても皆テレビの話ばかりしている。テレビ業界もネットを敵視するのはやめてはどうか、という提案ももっともだと思う。

48ページ。

つまり、人々はただただ「いじめ」が大好きなのである(ただし、自分は逆襲されないかたちでの)

これは、人間の普遍的な性質の一つを表しているのではないかと思った。

人はいじめが好きだ。だから現実世界もいじめが横行し、ネットでは「炎上」が発生する。

特にネットは直接逆襲されないことが多いし、さらに言えば、相手に何か落度があれば、やる方も「いじめ」を正当化できる。行為が正当化できて報復がないとなれば、人はけっこうひどいこともしてしまえるものではないだろうか。

こういった本を書く人は、やはりリベラルな思想を持っているのかな、などと私は偏見を持っている。

本書に関しては、

  1. 「ネットで叩かれやすい10項目」にて「反日的な発言をする」という項目がある。その是非は問わず簡潔な指摘のみ
  2. オーマイニュース閉鎖についても冷静に記述
  3. ネット流行語大賞として「アサヒる」を紹介

などからして、思想的には中立と考えられる。思想的なバイアスは特に感じられないので、安心して読める。

最後に一点だけ指摘。4ページの写真はカルガモではなくマガモ