- 作者: 加藤寛一郎
- 出版社/メーカー: 大和書房
- 発売日: 2005/10
- メディア: 単行本
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『ストライクウィッチーズ』のシャーリーさんのモデルの人について、詳しく知りたかったら、今入手しやすい本としてお薦め。
wikipediaでもそれなりに詳しく出ているけれど(しかも映画『ライトスタッフ』の実話と違う部分まで説明されている)。
チャック・イェーガー氏の撃墜記録は11機(本書の記述)で、『ストライクウィッチーズ』に出てくる他のエースに比べると控えめな数字に見える。しかし考えてみると、その撃墜記録はいずれも大戦後期に西部戦線で挙げた戦果。交戦機会が少ないこと、ドイツ機の性能の高さを考えると、ドイツ軍パイロットの技量の低下などはあるにしても、イェーガー氏も大戦を代表するエースの一人と言えると思う。
この本は加藤教授らしく「操縦に極意はあるか」、「パイロットは優秀な者から死んでいく」という2項に着目して書かれている。とはいえ、操縦の極意について深い考察はとくにないのだが。「優秀なものから〜」は、本書に出てくるパイロットの過半が事故で命を落しているという事実により説得力がある。
音の壁への挑戦。この時代の航空の最先端には男のロマンがあふれている。
映画『ジェット・パイロット』では、ソ連の試作戦闘機としてX-1の一号機が登場する。その飛行シーンは実際にX-1を飛ばして撮影している。そのパイロットは映画ではジャネット・リーということになっているが、撮影時飛ばしていたのがチャック・イェーガー氏だったというのはこの本で知った。