Great Spangled Weblog

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Scythe 手裏剣 Revision B

PCのスピーカーを交換したら、PCの爆音が気になってしょうがない。

そこでCPUクーラーを交換することにした。

Phenom II X4 955BEのリテールクーラーは、ヒートパイプを4本備え、CPUとの接触面が銅という立派なヒートシンクをもつが、ファンが安物でうるさい。

冬にPCを組んだときは、ケースに熱がこもるまではなかなか静だったのだが、4月頃から音が大きくなりはじめ、夏になったらもはや爆音と言えるレベルにまで達していた。

せめてファンが静音を謳う製品に交換できるならまだいいのだが、どんな意地なのかそういう構造ではない。

ネットで情報を集めると、たいていのCPUクーラーはリテールファンより静かで冷却能力も高いらしい。ならやはり交換してみよう。

まず目についたのがサイズ社の兜。これならケースに入るギリギリの大きさ。しかし、ソケットAM2系には装着が難しいというレビューがいくつか。

OCするわけでもなく、冷却性能はほどほどでかまわない。ただファンが静かになればいい。というわけで、もう少し小さいやつを探してみる。

それで選んだのが手裏剣 Revision B。ヒートシンクを薄く広くし、大径ファンを低回転で回して騒音を抑える発想。レビューには特に装着が困難とは出ていない。

先週末購入して交換した。

交換作業は、大事をとって、PCからケーブル類をすべて外し、ケースを横に寝かせて行った。

まずはリテールクーラーを外す。これは簡単。のはずが。スッポン!

やってしまった。CPUがCPUクーラーにくっついてスッポン!

ソケットAM2+といえどもさすがAMD

マイナスドライバーを間に挿してクーラーからCPUを外す。少し曲がってしまったピンがあるので、指でつついて直す。まっすぐには戻らないが、ソケットにはまるならたいていOK。スッポンは初体験だがCPUのピンを曲げたことは前にもある。

CPUはちょっと抵抗があったが、位置を微調整しながら押し込んだら、カチっとソケットにはまった。これなら問題なさそう。

続いて手裏剣を装着。AM2系用のアタッチメントが、いじっていたらバラバラに(金具2個とバネ1本)分解してしまうトラブルがあったが、簡単に元通り組み立てできたので、気を取り直して作業継続。

CPU上面に前のクーラーの熱伝導グリスが残っているがあまり気にせず、CPU中央に追加でグリスを盛って、その上に手裏剣を乗せる。手裏剣のメインのヒートシンクは面積が大きいが、CPU直上のサブのヒートシンクは小さく、作業スペースが十分にあって比較的簡単に取り付けできた。

ファンの4ピンケーブルをM/Bに挿して、PCを設置しなおして起動。

問題なく起動できた。そして、確かに静かになった。

あの冬の日の起動直後の状態がよみがえった。

30分の動画をエンコードして数分間CPUに負荷をかけてみる。にわかにファンの音が上がるが、それでも、前のクーラーの夏場のアイドリング程度の音しかしない。そして、CPUが熱暴走することもなく、放熱性能も十分なようだ。

が。PCを動かすこと2,3時間。

ケースに熱がこもると、またけっこうな音がきこえる。ファンが特別静かな製品ではないせいか、負荷がかかるとそれなりの音になるようだ。ただ、音質が前のより低く、耳障りな感じは軽減された。

ここで、取り外したリテールファンの熱伝導グリスを、エタノールで拭いてみることを思いつく。やってみたらすごく簡単にグリスがとれた。

ならば、と、CPUの方のグリスもふき取ってみたいと思うようになった。

面倒なのでケースは立てたまま作業。手裏剣は外すのも簡単だった。スッポンしないよう、左右にちょっとねじってから外す。

手裏剣とCPUのグリスをエタノールで拭く。これまた簡単に、そしてきれいにふき取れた。分かっていたら最初からやっていたのに。

CPUの中央にグリスをちょっと山に盛って、クーラーを押し付けて伸ばす。上の取付金具をパチンと止める。下の金具はフックが見ずらいので懐中電灯で照らして作業。カチっと金具がはまり、ツマミはあまり力がいらずに手で締められた(ペンチを使ったというレビューがある)。PCを立てた状態でも無事取り付け完了。このCPUクーラーは取り付けが難しくない。

改めてPCを起動すると、やっぱり静か。そして、こんどはいつまでたってもうるさくならなかった。さすがに無音ではないが、アニメをちょっと音大きめに見る分には気にならないレベル。

以下取り付け時の写真。

本日室温28℃におけるCore Tempの値はこちら。

アイドル時に最低41℃。室温より13℃高いだけ。

30分の動画エンコードで数分負荷をかけると、最高温度は79℃だった。

エンコード終了後、見る間に温度が下がるのが意外で驚いた。

リンク先のテストではリテールクーラーでこれより低い温度を検出しているが、室温は22℃とある。とすると、この記事からでは両クーラーの冷却能力の差は分からない。

http://www.4gamer.net/games/077/G007794/20090423002/

今回CPUクーラー交換の目的は静音化なので、その目的は十分達成されている。

この製品はファンが交換可能だから、気が向いたら、静音ファンに交換してさらなる低騒音化を目指そうと思う。