Great Spangled Weblog

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SOEKS-01M用β線遮蔽板

前に書いた記事、

http://d.hatena.ne.jp/spanglemaker/20111011/p1

に対してβ線とかアルミアングルとかで検索して来ている方がいるので、自作したβ線遮蔽板のことを書いてみる。

といっても、

この写真一枚で話は終わってしまうような気がするが。

ホームセンターで3×50×50のアルミアングル材が30cmの長さで売っていたので、金ノコと一緒に購入した。さらにマジックテープと金工ヤスリを用意。

アングル材をまず長さ100mm程度に切り、L字の一方を15〜20mmの高さに切る。切り口のバリを金工ヤスリで落として、3箇所にマジックテープを貼って完成。

切り口がガタガタなのは、床の上に新聞紙を置いて、手でアングル材を保持して切ったため。たかがアルミと油断したら、厚さ3mm近いと切るのが一苦労だった。

ホームセンターの工作室など借りて、万力のある作業台で作業すればより望ましい。工具も借りられればノコギリなど買わなくても済む。

有料でカットしてもらえるならそれもまたよし。電動ノコで切ればそれは素晴らしい仕上がりになるだろう。それに細かいヤスリをかけてバフがけコンパウンドがけで鏡面仕上げにすればかなりの高級感を出せる。

まあ自分の場合切り口が曲がってても性能関係ないからキニシナイ。金工ヤスリがLEATHERMAN SQUIRT PS4のヤスリしかなかったがケガしない程度にバリが取れたのでこれも問題なし。

SOEKS側には電池蓋やネジ穴に干渉しないようマジックテープはこう貼った。貼る前にアルコールで拭いてみたが本体の塗装が落ちることはなかった。

写真の通り、本機は背面片側にスリットがあって、GM管がむき出しになっている。ここに角が来るように先ほど切り出したアングル材を取り付ければ、下面からのβ線はおおむね遮蔽できることになる。

β線遮蔽板を取り付けた図。この写真ではGM管は上側になる。

SOEKS-01MがGM管むき出しなのは、線源が何であれ放射線を検知したら即警告を発し、危険を伝えるのがコンセプトだからと言われる。

そういう用途で本機を所持するのであれば、遮蔽板は特にいらない。

地上1mで計測する場合も、地表のβ線はほとんど届かないので遮蔽板は不要。

しかし、GM管がβ線に敏感に反応し、やたらと大きいSv値を出してしまうというのは、Sv値を他と比較するときに都合が悪い。そこで、本機を購入と同時にβ線遮蔽板も用意した。

局所的に線量が高い場所を見つけたとして、β線による極端に高いSv値を記録し、やたらと危険だ危険だ、と騒ぐようなことはしたくない。γ線によるSv値(それに関しても本機はあまり精度は高くないが)を見て粛々と対応するようにしたい。

また、今回問題となっているCs137であれば、γ線と同時にβ線も出しているのは明らかなので、ことさらβ線を測らずとも、γ線の強さだけでβ線の度合いも推量できる。

それでもβ線でどれだけ値が増えるか気になるなら、遮蔽板を外せば簡単に分かる。γ線しか測れない機器とはここが違う。この辺が本機を選んだ理由。

なお、遮蔽板なしで本機を自分の腹に押し付けてみたが、特にSv値は増えなかった。自分自身のK40によるβ線は検知できないらしい。期待してたのにがっかり。

遮蔽板を取り付けて正面から見るとこうなる。50mm幅のアングル材が本機の寸法に案外ぴったり。

そしてジップロックの袋に入れれば計測に出かける準備OK

あとは、野外でこの液晶画面がきれいに写真に写せれば言うことなしなのだが…。