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COOLPIX P300

コンパクトデジカメCOOLPIX S6000が購入後1年半ほどで調子が悪くなった。

電源ボタンを押してもなかなか起動しない。電池を抜いて入れなおすと起動する。それでは、と電池を買い換えたが改善せず。時間とともに症状が悪化し、とてもまともには使えない状態に至ったので、ついに買い替えを決意した。

カタログをぱらぱらとめくると、どうやらCOOLPIX P300がよさそう。

それでは、とネットで調べて愕然とした。カメラ量販店が2万円と少し+ポイント10%の大安売り、そして在庫払拭という状況。さらに調べるとニコンのWebサイトから本製品が消えたという話も。なんと!

3月に出たカメラが12月に出荷終了という。コンパクトデジカメ残酷物語をこの目で見てしまった。

これはまずいと探したら、なんとかネット通販で25000円程度で購入できることになり、底値は逃したが、そこそこ得な買い物ができた。

ものが届いてみると、まず電源は普通に入る。

メディアはSDカードなのでS6000用に買ったClass10の4GBを転用。電池も共通なので、S6000から抜いてP300に装填。これで充電時間を稼げる。操作性もS6000とほぼ同様に使えてあまり迷いがなかった。ニコンコンデジの操作系はほぼ完成の域にあるようだ。

撮影モードはどうやって変えるのか分かりにくかったが、モードダイヤルをSCENEに回したらシーンモード自動選択になり、顔認識などが有効になった。

この状態では「おまかせシーン」となり、撮影状況をカメラが自動的に判別して撮影モードを選定する。モードを固定したい場合はメニューボタンから選択。S6000から進歩していて、ペットモードが搭載されている。本当に猫などで顔認識が可能だった。

レンズは35mm換算で24-100mmと、S6000より広角に強く望遠に弱い。しかし実用上100mm止まりであまり困ることはなかった。24mmの超広角は便利で、しかも寄れるので、背景の入ったマクロ撮影ができて便利。

画質は特に不満はない。1200万画素を等倍で見ると、やはりレンズの解像度の限界を超えている気がする。Pシリーズといえども適切な画素数は500万画素程度のようだ(最近はじっさいに撮影サイズを500万画素に押さえ、ストレージの容量を節約している。今のところこれで困ったことはない)。

本体の黒くて四角いデザインは装飾を排したカメラらしい機能美で好感が持てる。レンズ部のでっぱりが邪魔だがレンズの寸法を稼いで性能を確保するためなのでこれはしかたがない。

ざっとこんなインプレッションだが、結局は、子供がペットを撮影するのに使いまくっている。高感度に強いので屋内蛍光灯の条件でもそこそこいい絵が撮れるようだ。

と、P300のカメラとしての出来栄えに感心していたところ、比較のためにS6000を操作していてあることに気がついた。「不具合が治ってる…」。あれほど電源が入りにくかったS6000が、P300が届いてからというもの、まったく正常に動くようになった。使えるコンデジが2台手元にあるのは心強いが、なんとも複雑な思い。

なお、P300の「おまかせシーン」を知ってから、S6000を見たらまったく同じものが搭載されていることを知った。今頃になってシーンモード自動切換えをようやく活用できるようになった。不覚。

以下P300の作例。

24mm相当での1枚。

ISO400。

逆光。アイリス絞りがあるので光芒が放射状になっている。ただでさえピントが深いコンデジだが、これのおかげでより被写界深度が深くなるので個人的にはこの仕様が好き。

24mm。わずかに歪曲収差が出ている。S6000と違ってソフトで補正はしていないのか、あるいは補正の量を控えて不自然さを抑えているのかもしれない。

追記:CP+直前に後継モデルCOOLPIX P310が発表された。