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凪のあすから第1話

凪のあすから』第一話「海と大地のまんなかに」

ストーリー

かつて神がいた世界。神の分身が人々を見守る世界。ある漁村、陸の鷲大師(おしおおし)には陸の人が、海の汐鹿生(しおししお)には海の人が住んでいた。

海村の中学生4人、先島光(ひかり)、向井戸まなか、比良平ちさき、伊佐木要は、海の中学校(波中)が廃校となったため、陸の学校(濱中)に通うことになった。

陸の学校でも海の心意気をなくすまいと波中の制服で集まる3人。しかしまなかは濱中の制服を着てきた。光に怒鳴られて半泣きで着替えにもどる。皆から遅れて学校へ向かうまなかは、うっかり漁船の網にかかってしまう。

木原紡が祖父と早朝の漁に出ていると、引き揚げた網の中にまなかがいた。目と目が合う二人。それを浜辺で目撃する光たち。陸の少年達との最初の出会いだった。

教室でも村でも陸と海の人々は対立している。学校で互いに魚、豚と罵り、海村ではおっさん達が陸の漁師への不満を光にぶつける。

光は神社の宮司の息子。神社には村の守り神のうろこ様がいる。うろこ様は海神の鱗と自称している。見た目はイケメンだが中身はそうとは限らず、この夜、御霊火を分けてもらいに来たまなかにセクハラをしてはたかれる。

翌日。まなかの右膝に魚の頭が。うろこ様の呪い。恥ずかしがって外に出られないまなかを見かねて、光が布を巻いて隠してやる。

放課後。女子にかこまれるまなか。いじめじみた雰囲気に戸惑うちさき。そこに紡が現れ、女子が黙る。そこに膝の魚の奇声。恥ずかしくてたまらないまなかは走って逃げてしまう。まなかを探す光たち。まなかは道に迷い、胞衣(エナ)が乾いてきて苦しくて倒れる。まなかを助けたのは…

視聴コメント

  • 海の中で火が燃えて煮物とか意表をつく世界
  • 水中の世界が美しすぎる。音響もすごい
  • P.A.WORKSの神背景
  • 陸に上がると服や髪が一瞬で乾く
  • 学用品の紙とかどうなってるんだろう
  • 紡がパンツをガン見
  • それが許されるイケメン
  • ハチミツとクローバー』かな?
  • 爽快なOPはRay
  • 凪のあすから」って変なタイトルだなあ
  • 潮風で錆びた風景がすごい
  • キャラデザ原案はブリキ氏
  • 教室で自己紹介早々に陸と海の子供の対立
  • 朝出会った紡は同じクラス
  • まなかはつい目が行ってしまう
  • 姉が名塚さんというのがマジ姉っぽくていい
  • 海村の人は目が青い
  • 女子は目がでかすぎな気も
  • この世界では人は海で進化し、陸に上がったことになっている
  • 「メスの匂いがする」www(神の分身のみに許されるセクハラ(許されてません))
  • 「絶対誰にも見せられない」「だれにもって、俺に見せてるじゃん」「ひぃくんはいいの!」(二人の関係・距離感の分かる会話)
  • 光もまなかのパンツガン見してそうだがまなかは気にしてなさそう
  • ちょっと生々しいネタと昼ドラ的展開はまさしく岡田麿里劇場
  • 一声で女子を黙らせる紡(イケメン)
  • 紡←まなか←光←ちさき←要、という片想い関係(ハチクロかな?)
  • 光とちさきが夫婦で、まなかが娘に見える、と要君
  • 要のゲスい発言(でもイケメン)
  • 紡と要がイケすぎてて美少女よりそっちが印象に残る
  • EDはやなぎなぎ
  • ちょっとCocteau Twinsっぽい音
  • 作詞やなぎなぎ、作曲石川智晶

解説

P.A.WORKS制作のオリジナルアニメ。

アニメに恋愛ドラマは多いが、この作品は最近の作品の中では屈指のものだと思う。

もっとマイナーアニメの記事を書きたいと思いつつ、レヴィアタンの後に書こうと思った作品はこれになった。何を書くべきか、じゃなく、何が書きたいかで決めた。

見たことのある人はあまり多くはないが、見た人のほとんどが「よかった」という感想を述べる作品だという印象がある。なので、一連のレビューが「見たことのある人」を増やすことにつながれば嬉しい。

1話は物語の始まり。ものすごく始まりらしい始まり。「メスの匂いがする」といううろこ様のセクハラ発言が発端。身体は大人になったけれど、心がまだ追いついていない年代の子供らの話。うろこ様に身体の成長を認識させられたまなかが、地上で今度は紡から「キレイだ(魚が)」と言われ、初めて自分が女であることを意識する。

改めて書いてみるともう、恥ずかしいぐらい王道の青春話だった。

複数回見るまでこの王道に気がつかなかったのはマリー先生のグダグダ展開のせい(褒め言葉)。

でも前述の通り、話の基本はきっちり押さえてあるので安心して楽しめること請け合い。

1話の光のセリフがどうも『ハチミツとクローバー』の「人が恋に落ちる瞬間を初めて見てしまった」というセリフを思い出してしまう。当方アニメしか見ていないので原作は未読。

羽海野チカ先生の有名な漫画。序盤のこのセリフはそのままアニメ1話のサブタイトルにもなっている、作品を象徴する言葉。

こんな明らかに元ネタが分かるようなセリフの入れ方をするのは意図的だと思う。で、プロがこういうことをするのは、元ネタへのあふれる愛による場合と、それとは違う展開にしてやるぜ、という意気込みを示す場合の2通りあるのではないかなと考えている。岡田麿里先生の作品の傾向を考えると後者だろう(まだ1話なので「だろう」以上のことは言わない)。

推測だけど、企画会議でハチクロが参考にすべき作品として挙がったのではないかと思う。1話の片想いの図式の提示とか、ああいう展開にするときにこの漫画・アニメを知らなかったらむしろそっちの方が資質を問われる。

有名作品に正面から喧嘩を売るわけではないだろうけれど、負けない恋愛ものにしてやろうという意気込みは伝わってきている感じがする。

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