『凪のあすから』最終話「海の色。大地の色。風の色。心の色。君の色。〜Earth color of a calm〜」
ストーリー
また大混乱で中断となったおふねひき。5年前の破局を連想させる。しかし…
ちさきがまなかを助けて氷の上に引き揚げた。
まなかの声が海神とおじょし様の物語を語る。陸に帰したおじょし様から人を好きになる心を奪った理由。
海の底。まなかの身代わりになって、おじょし様となって海に沈んだ美海。必死で助けようとする光。助けを呼びに行く紡。
美海の気持ちを改めて知る光。人を好きになることの苦しさ、罪深さを悟る。そして海神に叫ぶ。俺の気持ちを奪ってくれ。「それで、美海を助けてくれ!!!」
まなかの目が覚めた。捕らえられた美海も光の声が聞こえる。そしておだやかな気持ちで、男達の愚かさを思う。光のこと、そして海神のこと。少女達の心が神を動かす…
視聴コメント
- OPなし
- 陸を目指して全裸で泳ぐ海村の人
- まるで卵子を目指す精子のような…
- (ヒワイな気持ちで書いているわけではありません)
- 「海が語り出す」(テレビ埼玉じゃありません)
- やなぎなぎの挿入歌
- おじょし様は早見沙織
- 見た目けっこうイケてるおじょし様(多分海神様の思い出補正)
- 途中のCMなし
- 人工呼吸はノーカンです
- (看護の教育を受けた本式の人工呼吸と前にあった素人の人工呼吸を比べてみましょう)
- 「頑丈のガッチガチ」♂
- 濱中の制服で海から通う波中メンバー
- 「「「ま"た"あ"お"う"ね"」」」
- 美海ちゃんがんばろう
- ちさきは完全に嫁
- (今まででかいとか重いとか骨ががっしりとか酔っ払いとか色々ネタにしてごめんなさい)
- 漫画家志望だったあかりの渾身のポップ
- (まだ若いのでデビューとかぜんぜんいけると思いますが)
- (しおどめあかり劇場アニメ化希望)
- 上部構造の架設はまだですか?
解説
凪のアースカラーかよ! 背景が鮮やかすぎて気がつかなかった(空の鮮やかな青もアースカラーではあるが)。サブタイトル長すぎィ!
大団円。そして最終回まで映画クオリティの作画。音楽も泣かせる。声優の演技も素晴らしかった。
世界の危機は去り、凪いだ海が息を吹き返す。あの変なタイトルはこのラストまで見据えたものだったのだな。
神話の時代からの世界を巻き込んだ思い違い。これはまたすごい世界設定だ。
この作品は振り返ってみるといわゆるセカイ系に分類される。身近な人との関係がセカイの全て。舞台が海と陸の村、そして町に限定されていることもそれを示している。そして、世界の危機が登場人物の人間関係に直結されていて、彼らが自分達の問題を解決することが世界を救うことにつながる。
セカイ系の話を成立させるには色々な仕掛けがあるが、世界を統べる神を不完全な存在とし、その神に過ちを認めさせるという手法はけっこう斬新だと思った。
神に過ちを気づかせるのは「無償の愛」。この作品のクライマックスでは美海ちゃんが一瞬海神を超えた存在となる。
これはあれだ。日本神話の神と旧約聖書の神との習合を試みてるのではないか。推測がでかすぎるか。
海神の神話、考えてみると、そこで語られる神の思い違いや、実は海神を好きになっていたというおじょし様の気持ちの変化が、主要キャラクターの行動や心理と微妙にリンクしていることに気づく。この作品がいい印象を残したのはそういう丁寧な作り込みによるところも大きいと思う。
世界が元にもどったので、いずれは橋脚が修復され、上部構造が架設されるであろう。
素晴らしい作品をありがとう。
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