続くかどうか分からないけどこんなシリーズ記事を考えてみた。
飛んでいる飛行機を正面から見ると、おおむねこういう力が働いている。
胴体の重量を主翼の揚力が支えている。
大学で構造力学を勉強したことがあると、このときの主翼が分布荷重を受ける片持ち梁だ、と気がつくと思う。
専門の勉強した人はここで話は終わり。
直観的に、この力の状態がどういうことで、翼がどんな力に頑張ってるかが分かるように語ってみたい。
主翼を右側半分だけ見てみる。
揚力は空気の力だから、面的に分布してかかる力。とはいえ、物の重さに対して重心があるように、揚力も作用中心がある。図の下は、分布している揚力を作用中心の一つの力に置き換えてみた場合。
で、最初の図を改めて描くとこうなる。
主翼は揚力で両端を支えられた梁で、その中心に胴体の重量がかかっている、という図になる。
主翼の中心あたりの荷重を考えると、これは最初の図とあまり違わない。
もちろん、胴体から離れたところの主翼の力の状態はかなり違う。
飛行機は無生物だから、要は梁を渡してその上に胴体が乗れるだけの強度を持たせればいい、となる。
でも、これを人間がやるとけっこう大変で、
十字懸垂。写真はwikipediaより。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A4%E3%82%8A%E8%BC%AA
そして、万一翼の梁が壊れるとどうなるかというと、
こういう具合に翼は上に折れ曲がる。合掌。
特撮やアニメの戦闘シーンでこういう壊れ方が再現されていたら褒めたたえましょう。
何気なく飛んでいる鳥も、空中で十字懸垂をずっとやっているのと同じだというのは、東昭先生の講演で教えていただいた。
こんな視点で翼について考えるといろいろ考えが湧いてきて止まらなくなる。
頭の中にはいろいろネタがあるけど、続きをやるかどうかは未定。
ドローソフトの練習と、分りやすく、短く書くことが両立できたら次の記事ができると思います。