Great Spangled Weblog

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平成30年入間航空祭

文化の日11月3日の恒例行事、入間航空祭に行ってきた。3年ぶり。

11月3日は晴れの特異日と言われるだけあり終日快晴。土曜日ということもあり会場はすごい沢山の人が来ていた。

さほどの無理のない範囲で早めに出かけてエプロンまで到着。

エプロンの端で行列ができていて、何かというとブルーインパルスパイロットのサイン会。写真は福田隊長。

10年ほど前だと演技を終えた隊員がエプロンに入ってきて、歩く途中で握手や記念写真に気軽に応じるという長閑さだったけど、もう昨今のブルーインパルス人気はそんな当時からは考えられない熱気。

オープニングフライトから帰ってきた航空総隊司令部飛行隊のT-4。

「レッドインパルス」塗装のT-4は話には聞いていたけどついに見られた。公式にはレッドドルフィンというらしい。

芦屋基地の機体がIRAN時に塗り替えずにここに来た、ということでいいのかな。

老兵YS-11の飛行展示。補助翼が動いてる。YS-11は人力操縦だからこの大面積の補助翼も腕力で動かしてる。

C-1の離陸。

この直前に60周年記念塗装のC-1も上がったが、電池交換をやっていて取り逃がした。

カメラ(ニコン1V3)の電源が知らずに入っていてエプロンについたら電池がほとんど切れかけていたという痛恨のミス。

CH-47の放水デモ。今年はナレーションがヒートしていた。「チヌ〜〜〜〜〜〜〜〜ク!!!」。

百里救難隊の救難訓練展示。UH-60JとU-125Aのツーショット。

続いてC-1の飛行展示。先頭は60周年記念塗装の「歌舞伎」C-1。

恒例のファンブレーク。今年は2機編隊のため距離が遠め。

C-1ならではの変態機動。低空を高速で通過してから上昇し反転。

飛行展示は2Gの急旋回も披露した。空荷とはいえ輸送機で2Gとか、世界でも珍しいジェット戦術輸送機ならでは。

C-1は航続距離の不足が泣き所だけど、「他国への脅威にならないようにする」という政治的制約を逆手にとって機動性とSTOL性に性能を全振りしたのではと推測している。北海道へのソ連軍の上陸が想定される時代では、その上空を無事に飛んで前線に空挺部隊や物資を届けるには機動性は必須。

C−2が搭載力と航続距離、そして旅客機の航路を飛べる高速性を性能の目標としたことは今後の自衛隊の任務から十分妥当。同じように、C-1の開発時に求められた性能はやはり機動性、次に飛行場の被害を考慮したSTOL性の順で、航続性能はより後の方だったのだろう。

歌舞伎C-1の着陸。手前は後を継ぐC-2の尾翼。

そして午前中のクライマックスは航空総隊司令部飛行隊のT-4✕7機による「シルバーインパルス」。

前回はカメラはV2だったが今回はV3。EVFのタイムラグが小さいためか、飛行機をより確実にフレームに入れられるようになった。

狭山市役所の向こうを飛ぶT-4の編隊。

市役所屋上に人が沢山いるのはふるさと納税の返礼品として屋上の航空祭見学スペースを提供された人々。

ブルーインパルスより多い7機編隊を披露。隊長は今年度で引退する人らしく気合が入っていた。

で、午前の部が終わったところで混雑するエプロンから退場した。

エプロンの入り口は混乱を最小限にするためか一箇所に絞られ、出る人と入る人の群衆と群衆が鉢合わせして大変だった。

それでも、午後の分が終わると退場に1時間ぐらいかかるのに比べればはるかに早く出られた。

その後は基地と道路を挟んで反対にある稲荷山公園に移動。

やはり1日トイレも行かずエプロンで我慢といのはきついので、混雑する午後は公園から見ることにした。公園もトイレの混雑など見られたが、少し歩いて事務所の方に行けばトイレも普通に借りられ、芝生も十分なスペースがあり、なかなか快適だった。

滑走路に近い側の芝生は、家族連れなど多くの人がシートを引いたり簡易テントを張ったりして集まっていて、エプロンと違ってゆるくブルーインパルスを楽しむ準備が進んでいた。

そして演技が始まる。公園からも基地の放送が完全に聞こえ、もちろん無線も聞こえ、さほどエプロンと変わらない感じで楽しめた。

写真はファンブレイク。V2ではフレームに入れるのが大変なこういうシーンもV3ならなんとかなる。

公園で撮っているので下の方に木の葉が入ってる。

晴天で第一区分が順調にいくかと思ったら、外来機が空域に近づいたため一時ホールド。

無線を聞いていたら隊長がてきぱきと指示を出して、ホールドから演目の選定、見失った機体の確認、タワーとの交信による状況把握など、演技は中断していたが聞いていてまったく飽きなかった。予定通りことが進まなかった場合の臨機応変な対応は、非常事態を想定した自衛隊という組織の指揮官の腕の見せ所だと思う。

そして演目の現場の変更で実施されたのが写真の「矢なし」キューピッド。

その後演目は縮小されたが一通り演技を実施。写真は地上の物体の向こうを飛ぶブルー。

機体を見失ったという隊長の声に応じて、スモークを出して視認性を高めた6号機。

6号機は最後の方で、ちょうど自分がいる公園を中心に旋回を行った。カメラで捉える時間が長かったため、カメラの方はブルーの背面に完全にピントを合わせてくれた。

等倍で見ると、レンズとカメラは完全に仕事をしていて、あとは1インチのセンサーの方で、解像度やノイズの限界が見えてる感じ。

等倍鑑賞に耐える画像が欲しければAPS-Cより大きいセンサーが必要だが、そうするとレンズは500mmで換算750mmでちょっとクロップして同等ということになり、カメラ一式の重量と寸法が一気に大きくなる。

逆に言えば、画質にちょっと妥協すれば、カメラ+レンズで2kg以下、端から見たら換算810mmにとても見えないシステムで飛行機撮影を楽しめるということになる。

小型センサーのレンズ交換式カメラはまだまだ可能性に満ちているということ。ニコン1はまだまだ続けてゆく価値があると信じている。