Great Spangled Weblog

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SONY XBA-2SL

DAPのイヤホンというのはけっこう悩むもので、できるだけ音がいいものが欲しいが、さりとて何万も出せるものでもなく、そして高いからといって音が好みに合うとも限らない。

以前使っていたのはバイオセルロースを振動板に使ったMDR-E888LPというものだったが、酷使されたせいか10年ほどでイヤホン部分が分解して用途廃止のやむなきに至った。

フラッシュメモリ型のウォークマン、NW-A846を購入したとき、付属のイヤホンがカナル型だったので、そうでないものでいいものがないか探したが、時代はすでにカナル型全盛期。ようやくみつけたのがMDR-ED31LPだった。

しかしこれも、カナル型の欠点は回避できるとはいえ、音質的には十分とはいえず、いいものがあれば買い換えたいと考えていた。

で、MDR-E888LPをまた買おうかと調べたら既に販売終了とのこと。

じゃあイヤホンはもういいや、と思っていたところへ、「バランスド・アーマチュア」という言葉が聞こえてきた。何やら、ダイナミックスピーカーとは違う動作で音が出る仕組みらしい。

調べてみたら評判がなかなかよく、定価はけっこうするものの、ネット通販やカメラ量販店ではびっくりするほどの値引率だったので、東京に行く機会があったときにとにかく試聴してみた。

すると、確かに音がいい。1SLから4SLまで全部視聴させてもらった。で、値段と音質の折り合いからいってこれでいいか、ということで、XBA-2SLを選んで購入した。

で、聞いてみた印象をざっくりとした図にしてみたのが以下。

MDR-ED31LPと比べると、カナル型だけあり音が確実に鼓膜に伝わる感じ。低音もズシンと来るし、高音の伸びもいい。

ウォークマンに付属していたイヤホンは、3000円相当ぐらいのそこそこいい製品という話はあるが、比べてみると高音があまり出ない。低音はかなりよく出るが、出るというだけで、なんかぼやっとして大雑把な感じ。

A846が来た時、付属のイヤホンで効いて思ったほど音質よくなくてちょっとがっかりしたが、やはりそれはイヤホンの特性のせいだと改めて分かった。

カナル型イヤホンはその付属イヤホンみたいなのが当然と思っていたので、XBA-2SLで聞いて、レベルは高くないが締りのある低音、そしてすっきりした高音で、そのポテンシャルの高さに舌を巻いた。

率直に言って、イヤホンらしくない、まるでスピーカーのような雰囲気で音が聞けるイヤホンだ。

ということでかなり気に入ったが、何分にも、カナル型そのものの欠点はなくなっていない。つまり、タッチノイズはあるし、歩けば自分の足音が、荒い息をすれば鼻息が、これでもかとはっきり聞こえてくる。やはりこれはどうしようもないらしい。

ウォークマンノイズキャンセリングに対応した、マイク付きのイヤホンがBA型で出るならぜひ欲しいとおもうのだが、どうもそういうのは出ないらしい。ただ、XBA-2SLはそれ自体の遮音性が高いので、ノイズキャンセリングはなくてもあまり困ることはないかもしれない。

SONY 密閉型インナーイヤーレシーバー XBA-2SL XBA-2SL

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