一昨年看護師に対するセクハラツィートで炎上した、「ジャーナリスト」の上野玲氏。
2年経ってまた炎上騒ぎになった。
バカじゃないの? 内部被曝するより、生レバーの食あたりのほうがマシ。バカじゃないの? 牛レバー殺菌に放射線…厚労省が研究決定(読売新聞) - Y!ニュース http://t.co/Lxv4NkXM
rei_ueno 2012/07/28 11:36:57
これ自体も無知蒙昧を晒した「ジャーナリスト」にあるまじき発言だが、以前のセクハラツィートに関するまとめも発掘されて、炎上に拍車がかかった。
こんな上野玲氏が過去にどんな本を書いていたかというと、もっぱらうつ病関係の本を出していた。
その中で直近の2冊は上野氏を理解するのに役に立つだろう。
うつは薬では治らない
- 作者: 上野玲
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2010/05
- メディア: 新書
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細かい問題点の指摘はこの辺で読んでいただくとして。
http://d.hatena.ne.jp/spanglemaker/20101204/p1
上野氏が自身の経験から「うつは薬では治らない」と感じているとしたら、その理由は、「上野氏がうつ病ではないから」というのが私の考え。
私は上野玲氏の病気がうつ病ではなく双極性障害と推測している。
根拠はだいたいここに書いた。
http://d.hatena.ne.jp/spanglemaker/20110122/p1
「抗うつ薬の服用で躁転したエピソード」は本書に書かれている。
双極性障害はうつ病の治療では改善しない。特に抗うつ薬は双極性障害の場合妥当な投薬ではない。炭酸リチウムなどの気分安定薬を生涯に渡って飲み続け、症状の発生を抑える、発症しても軽く済むようにするのが基本だ。
しかし、うつ病と思って治療を受けていた人が本当は双極性障害だったと分かるのはたいてい時間がかかる。10年を超えることもざらではない。
ずっとうつ病のつもりでいて、あまりに治らないので医療に不審を持ってしまい、あげくにこんな本を書いてしまうというのは、ある意味現在の精神医療の限界を示していることでもある。
でももし本当に双極性障害だとしたら、薬を飲まないと躁鬱の波がひどくなるので、やっぱりちゃんと医者にかかってくれと書かずにいられない。
都合のいい「うつ」
- 作者: 上野 玲
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2010/09/01
- メディア: 新書
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以下が以前書いた書評だが;
http://d.hatena.ne.jp/spanglemaker/20100917/p1
「新型うつ」というキーワードをダシに世の中への不平不満をぶちまけた奇書。自分の中では速攻でトンデモ本認定された。
一方で、スカイマークが客室乗務員に過剰なサービスを期待するなと宣言したのには笑った。
それにしても、『うつは薬では治らない』はまだ好意的な書評もあるが、こちらはほとんどいい声を聞かない。
amazonも★★★★★の評価はごく一部だったはず。
と今日見に行って絶句した。
友人が鬱で自殺しました。ご主人に「この本を読め」と突きつけられ、「お前はこれだろう」
と散々責め立てられた挙句の自殺でした。
http://www.amazon.co.jp/dp/4396112122/ref=cm_sw_r_tw_dp_xwOfqb0A765AB
たかが本と思っていたら、なんなんだこれは。
上野玲氏は、『日本人だからうつになる』に何を書いたのか覚えておられるだろうか。もし覚えているのであれば、このレビューについて何か感じるものがあるはずだ。
もちろん、amazonのレビューが真実であるとはかぎらない。真偽を判断する自由も当然上野氏には存在する。
嘘だと判断しても、それに異議を唱えることができるのは、あれを書いた人だけだ。