『凪のあすから』第十一話「変わりゆくとき」
ストーリー
要がちさきの家を訪れて突然の告白。玄関先、両親の前での唐突な出来事に戸惑う。
海の中はぬくみ雪で真っ白。人々の身体は冬眠への準備を始める。本格的に冬眠に入るのはおふねひきの当日だという。
美海が学校に行った後にあかりが婚姻届をすっと出す。至はそれを受け、結婚式をちゃんと挙げたいと主張する。
波中の4人は食事を続け、冬眠しないことを決める。光が提案して、真っ先に同意したのがまなか。
陸の漁協もこの期に及んでおふねひき実施を決意。もうメンツをどうこう言っている場合ではない。
おふねひきのときに同時に結婚式もやろうというあかりの提案。おじょし様の役割をあかりが務めるという。木のおじょし様と一緒に人間も行けば何かが変わるかもしれない。
美海は反対する。冬眠すればあかりだけは生き延びることができる。しかしあかりの決意は固い。「2人がいないなら、生きてる意味がないのよ」。あかりの強い意志が皆を動かす…
視聴コメント
解説
要が勝負に打って出た。ちさきは回答を保留。
今年のGWにpixivにソーニャちゃんの絵を投稿したのだけど、こんなポーズがいいかな、と考えたのがこのときのちさきそのものだったと、録画を見直して気づいた。人の記憶の不思議。などという個人的な話はどうでもよく。
おじょし様は生贄なので、あかりの提案は結婚式の趣旨からはどう見ても逸脱している。言葉でごまかしてるけど、どうもあかりは世界の異変を止められるなら自分が犠牲になってもいいと考えているようだ。もともと結婚式を挙げたいというのは至の提案だから、それに対するあかりの答えがこれなのかもしれない。花嫁が犠牲になることを覚悟した結婚式とはこれまた重い。
ところで冬眠。SFではよくコールドスリープなんて言葉が出てくるのだけど、実際には未来のテクノロジーとかでなんとかなるものなのだろうか。
ということでwikipedia先生にお伺いを立てたところ、「哺乳類の18目約4,070種のうち7目183種が冬眠することが知られている。このことから冬眠は一部の哺乳類の特殊な適応ではなく食料の少ない冬をやり過ごすための普遍的なシステムと捉えるべきである」とのお言葉。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%AC%E7%9C%A0
これ、本当だとすると白亜紀末の大絶滅を哺乳類が生き延びたのは偶然ではなく必然ということになる。恐竜ざまぁw じゃなくて、恐竜も空を飛べるやつは環境のいいところに移動して生き残ったわけで(=鳥)。
しかし、ここでの冬眠は100年以上を仮死状態で過ごそうという壮絶なもの。そんな長期にわたる冬眠はたとえクマムシでもそうそうできるものではない。
海の人の冬眠は果たして成功するか否か。
そもそも、祈りが足りないから衰弱した神の力が、冬眠でやり過ごして復活するのかという問いがある。この辺の神話の不完全さはどうも意図的ではないかという気がしてならない。
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