Great Spangled Weblog

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ニコンミュージアム

2019年7月13日の土曜日に行ってきた。

品川インターシティへ。

この辺はアニメ『ブラックブレット』に出た。

C棟にニコンミュージアムがある。

ニコンミュージアム到着。なお、週末は日曜が休館なので土曜日に来た次第。

入り口にどーんとある光学ガラス。これだけの大きさでもクリアに中が透き通っている。

ニコンはガラスからレンズを一貫生産している数少ない会社。もっとも、すべてのレンズがそうだというわけではない。

「科学のふしぎ写真展」という企画展示のひとつ。偏光フィルムでプラスチックが虹色に。

ニッコールレンズを初めて搭載したカメラ、ハンザキヤノンニコン日本光学)は戦前戦中は光学機器メーカーでカメラメーカーではなかった。

戦後軍からの注文がなくなり、民生品としてカメラの製造に乗り出す。苦難の末『ニコン』が評価されるようになり、続々とカメラ製品が開発される。その製品群の展示。

歴代ニコンを触れる展示もしてあって、写真はニコンFとF2。なんだかんだと言って実はFを触ったことがなかったので、ここで初めてシャッターを切る体験をした。

F3は3台も展示。奥からF3、F3HP(自分も所有)、F3/T(白)。F3/TはF3を買うときちょっと迷った。今になってみると中古価格に大差なくどっちでもよかったんだなと思う。

それはそうと、F3/Tの白は販売期間が短くレア製品。まさか触れるとは思わなかった。

伝説のFAゴールドがここにも。

世界初の一眼レフ用オートフォーカスレンズ。その後F3AFが発売される。当初イロモノ扱いされたが、搭載された80mm f/2.8レンズはけっこう評価されていた。

そして、F3AFのAFはレンズ内モーター。F501AFとF4はF3AFのレンズも駆動することができた。

冒険家植村直己に提供されたカメラ、F2ウエムラスペシャル。

高級コンパクトと水中カメラの35Ti28TiニコノスVも触れるようになっていた。

35Tiは持っている。購入数年でフィルムカウンターの針の表示がおかしくなった。この2台のカメラも針の表示がおかしくなってて苦笑した。それはそれとして、アナログメーターを備えた外観は今見てもユニーク。

そして最新のミラーレス一眼、ニコンZ7およびZ6。

ソニーのミラーレスのAFが速いのは像面位相差AFだからだけど、これはニコン1に使われていた技術をクロスライセンスで手に入れたもの。ニコンは裏面照射型センサーを手に入れた。典型的なウインウインのクロスライセンス。

ニコンの歴代の試作ボディ。

最初の試作カメラNo.6091があるかと思って改めて調べたら写ってなかった。

カメラの展示の反対側はカメラ以外の製品。写真は測量機器。

半導体の製造機器。

かつてはニコンはステッパーで経営が成り立っていて、カメラの赤字は十分吸収できると言われていた。今は半導体関係の収益はかなり厳しいらしい。

ニコンのカメラ開発のペースが最近鈍っているのは、スマホの隆盛でカメラの需要が減っている中、カメラでもきちんと利益を得るためにリソースを局限して注ぎ込んでいるためと言われる。

一方、カメラ以外の製品も、「カメラのニコン」というブランドイメージは大きい意味があると考える。これは自動車メーカーが利益としては大した額にならなくてもスポーツカーの開発に力を入れるのと似ている。スポーツカーは直接利益に寄与しなくても、企業イメージのけん引役になる。なので、不採算でもいいとは言わないが、カメラの開発をニコンは続けるべきだし、ニコン自身もそれは十分に理解していると思う。

その後、ニコン使い女子をイラストに描いてみた。

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