新型コロナウイルスで世界が危機に瀕している今日この頃。
東京都も不要不急の外出を控えるよう要請している。
しかし、新型コロナウイルスの特徴から有効な対策は、外出しないことではなく、密閉・密集・密接の「3密」を避けることだとされる。
「3密での伝播」
— 新型コロナクラスター対策専門家 (@ClusterJapan) 2020年4月4日
人が密集しているところ、人との距離が近いところ、換気が悪いところ(3密)に加えて、最近では大きな声を出したり、歌ったりする環境で、(続く) pic.twitter.com/ie5U6PHFIo
自分らでは想像もつかないことだが、普通の人は外出すると皆で集まってワイワイやって容易に「密閉・密集・密接」が形成されてしまうらしい。このご時世にナイトクラブに行って感染してしまう人もいるほどだ。「『3密』を避けるのがよい」と言っただけでは十分ではない。「不要・不急の外出は控えてください」と言わないとどうにもならない。
このため、「外出してはいけない」と律儀に受け取って運動不足になったり、親子でずっと屋内にいてしんどい思いをする人も少なくないと聞く。
なら外を歩いて運動するのは「必要な外出」と言うべきだろう。要は人混みに行かなければよく、人と会話しなければよく、人が接したものに触れなければいい。
であれば話は早い。Ingressをやれば、誰にも近寄らず、誰とも話さず、それでいて気がつけば1時間も2時間も歩いていた。そんな運動が可能になる。
去年から内臓脂肪を消費せよと健康指導を受けた自分は、年末からIngeressに復帰した。2014年の秋に子供に教えてもらって始め、2016年の頭にはLv11まで行ったが、そこでしばらく飽きて放っておいた。遠出したときだけ未踏ポータルをハックするような状態。ソシャゲをミリシタ1本に絞ってみたところ、ちょうど時間も空いて、Ingeressをやることが健康に一番だと分かった。スマホアプリもPrimeになり、アイテムの一括処分とか便利な機能が増えていた。
で、久しぶりに復帰して困ったのがアイテム不足。攻撃すればすぐ武器がなくなり、周囲に白ポータルが山ほどあるのに刺すレゾネーターが足りない。そうなるとグリフハックをやってとにかくレゾネーターを手にい入れるところから、となる。
グリフハックとは、スキャナーに示されるパターンを記憶し、回答時間にそのとおりにパターンをなぞるハック。正解するとAPとアイテムがもらえる。パターンは正六角形の頂点と中の長方形の頂点と中心の1点の計11点を線でつないだもの。それぞれ意味があり、回答の後の答え合わせでパターンに対応した英単語が示される。
5年前に始めた時はこれがてんでできなかった。中年になれば誰だって記憶力が衰える。2chのスレで「(グリフハックの成功を重ねるともらえる)Translatorメダルなんて簡単」という声を聞いたが、「若いやつは記憶力があっていいなあ」ぐらいにしか思わなかった。
グリフハックは、ポータルのレベルに応じて難しくなる。Lv1のポータルは1個、Lv2は2個、Lv3-5は3個、Lv6-7は4個、Lv8は5個のグリフが出題される。1個2個はとにかく、5個もできるか!
しかしアイテム不足でやむを得ずグリフハックをするはめに。とりあえず1個だけのLv1のポータルだけやることにした。
ここで気がついた。グリフの出現頻度は一様ではない。そもそもパターンが意味を持つなら、グリフは言葉ではないか。というかグリフの意味が絵文字なのだから当たり前の話。
それから2018年に放送されたアニメ、『INGRESS THE ANIMATION』のサブタイトルがグリフだったのを思い出した。
それでLv2以上のグリフをやってみたら、まさに、一連のグリフが文章を成し、それぞれ意味を伝えている。
たとえば「HELP-US-ALL」(我々全員を助けて)とか、「HUMAN-INTELLIGENCE-UNBOUND」(人類の知性に際限はない)など。
数百のLv1のグリフで頻出パターンをある程度把握してから、ようやくここに到達した。調べてみればネットには既に情報があったのだが。
グリフが文章を成し意味を伝えてくると分かればあとは早い。1月中には3つのグリフをほぼ間違いなく当てらるようになった。文章だから出るグリフの頻度は非常に差異がある。よくあるグリフと滅多に出ないグリフに分かれ、よく出るグリフだけ覚えれば8割は文章が分かる。3単語のうち2つが分かれば1つぐらい分からないのがあっても何とかなるし、文脈で覚えればその1つもほどなく覚えてしまう。それから4個までは余裕で正解できるようになった。まだLv8のポータルの5個グリフは半々ぐらいだけど、少なくとも「挑戦しない」ということはなくなった。
この一連のグリフハックの習得過程は、なんのことはない、人が言葉を覚えるルートを辿っていたことに気がついた。若い人は記憶力がいいのではなく、このグリフが言語であることに早々に気づいたということだ。
ある程度グリフハックができるようになってから、あまり真面目に見ていなかった『INGRESS THE ANIMATION』を見直した。
なるほど、かなり的確にIngressというゲームを説明している。キャラクターもそこそこ魅力的だ。それからヒロインが上田麗奈。
エージェント以外が見て面白いと思うかは微妙だが。
このシーンでグリフが何を言っているのか分かるようになって、ちょっとニヤっとした(5話より)。
今こそスキャナーを手に外へ出よう。
世界が危機に晒されています。今すぐログインしてください。
なお、Ingressも人が大勢集まる大規模イベントは自粛中。