小山市の渡良瀬遊水地のコウノトリ。今年は早くも抱卵しているという情報を聞いて見に行った。
3月になると菜の花が咲き始めてすっかり春。
去年と同じ場所でコウノトリの頭だけが見える。
拡大して抱卵しているに違いないと確認。「ひかる」が出かけていて「レイ」が留守番と推測。
上記記事にもあるように、去年2羽を産んだ「歌」は10月に骨折がもとで死亡した。
その「歌」に会いにコウノトリ交流館へ。
ここが民家を改築して設けたコウノトリ交流館。庭先にたむろしているのはデコイで、野外に設置すると実際にコウノトリが寄ってくる。
「歌」は剥製になってここに安置されている。
間近に見ると大きく、とても神々しい。
撮影はできないので直接見てほしいけれど、多くのカメラマンが撮影した素晴らしい写真がいくつも飾られている。
その中には、コウノトリが道に立っている写真もある。
昔は鳥は神の使いと考えられていて、それで「鳥居」が神社のシンボルになっている。
身近にコウノトリがいたら、おそらく素朴にそれが神の使い、あるいは神そのものと感じられただろうと思う。もちろんそういう昔は太陽も炎も何もかも神だという認識になる。
現代の人間に神を信じろというつもりはないが、自然に対して素朴な畏怖をいだくことは難しくないと思う。だからこそ、コウノトリが日本で普通に見られる野鳥になってほしい。
そのために、ここで2羽を産み育てた「歌」は偉大な一歩を記した。これがずっと続いてほしい。
「ほっとけない」からの自然再生学: コウノトリ野生復帰の現場 (環境人間学と地域)
- 作者:直樹, 菊地
- 発売日: 2017/03/24
- メディア: 単行本