Great Spangled Weblog

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A320でランディングチャレンジ

MSFS2020のランディングチャレンジでは、軽飛行機から大型旅客機までいろいろな機体がある。大型機の操縦は当然難しい。

中でも、これは操縦が大変だ、と思っていたのがエアバスA320neo。

着陸進入は5%ぐらいの坂道を下るので、操縦桿で機体を降下させるだけでなく、スロットルを絞らないといけない。そうしないと重力で加速していってしまう。下り坂で重力に引かれているのに、速度は落としてゆかないといけない。それなのに、自動車や自転車と違ってブレーキはない(ある機種もある)。

A320はこのスロットルの操作が難しかった。多少前後に動かしても推力が変わらない。また、勝手にトリムがぐりぐり変わって、降下したいのに降下しない。「なんだこれ???」だった。

それでも、スロットルは全開とアイドリングにはなる。その両極端の調整で無理やり着陸させていたのがちょっと前までの自分のFS。

訓練カリキュラムのA320のコースが日本語化され、「この飛行機はオートスロットル」というのがようやく分かった。田中久也氏のガイド本も同じように書かれていて、パイロットスはロットルをオートの領域に入れ、あとは操縦桿で行きたい方向を機体に指示するだけと理解した。

シドニーの空港に着陸してこれぐらいのスコア。さすがにA判定はまだまだ。

スロットルの問題はようやく解決したが、大型機特有の操縦の難しさは変わらない。

これは慣れるしかない。大型機は動きが鈍く、操縦に対して応答が遅れる。また、慣性が大きいので、一度動き出したらなかなか止まらない。

この特性を理解して、「操縦の操作は少しずつ、機体の反応を見ながらゆっくり」が基本になる。

機体が反応するまで何秒かかかるから、その時間待たないといけない。そうでないと、「動きが足りないからもっと」と操作した場合、後になって過剰に機体が動き、それを止めるのにさらに大きく操縦することが必要になる。そういう場合はたいてい操縦が破綻して墜落する。

うちの環境では、操縦桿の前後の動きに機体が過敏に反応するので、FSの方の設定を調整してみた。

ジョイスティックL軸Yがそれで、デフォルト設定の半分ぐらいにしてある。

実機ではスピードが上がると舵が重くなるので、操縦桿のゲインが高すぎてGがかかりすぎて機体が壊れる、ということはあまり発生しない。油圧サーボがついた機体や、さらに、フライ・バイ・ワイヤの機体も、操縦桿の重さを人工的に作り出して、あるいはゲインを速度で調整してパイロットが直感的に操縦できるようにしてある。

ゲームの場合は、市販の操縦桿がそこまで対応していないので、高速でも何も気にせず操縦桿を思いっきり引けてしまう。これを防ぐためにゲインを落とすというのは手っ取り早い解決策。

これのおかげかどうかは分からないけれど、A320だけでなく、ボーイング747も失敗せずに着陸させられるようになった。

他に田中久也氏の本で知った細かいテクニックは、着陸後に[F2]を押すとスラストリバーサーが動作する。計器パネルでオートブレーキも設定しておくといいとのこと。

あと、スロットルはオートでちゃんと着陸できるが、速度が140Ktぐらいまで(ガイド本では130Kt)下がっていなければいけないのに、何もしないで操縦するとそこまで下がらないで着陸してしまう。

これは計器パネルのツマミで設定速度を変えられるので、待ち時間の間に表示されるコースと速度を覚えておいて、そのタイミングで調整するのが正しい操縦となる。

八丈島のランディングチャレンジで、始まってすぐ160Ktを150Ktに、滑走路の方に旋回してから140Ktに設定して着陸した結果。今まで出せなかったスコアが一発で出せた。20Kt違うとかなりスピード感が違い、140Ktの方が余裕をもって操縦できる。100ft切ってからスロットルを絞ってフレアをかけるとちょっと減速して130Ktちょいぐらいで接地できているはず。

FSのアップデートでツマミの操作方法は修正されていて、今はツマミをクリックしてからホイールを回すと値を変えられる。以前よりだいぶ楽になった。

A320は機体を見る分には小さくて可愛い。

ずいぶん前に関西空港から女満別空港まで乗ったことがあって(neoではない)、着陸前に急旋回していて身軽に動くことに感心した。

FSでの操縦が難しくて嫌いになりかけていたが、機体の理解が進んでまた好ましく見られるようになった。

なお、エアバス仕様のFS用操縦桿はまだ品不足らしい。操縦桿を左手、スロットルを右手で操作するのがエアバス流。副操縦士なら左右逆で、普通に右手が操縦桿になる。