連休中に国立科学博物館の特別展、恐竜博2023を見て来た。
2019年の恐竜博は見ている。その続き。
入ってすぐに初期の恐竜と、これらの恐竜から先の進化の系統樹。
エオドロマエウスは獣脚類に分類される。竜盤類、それもティラノサウルスなどの肉食恐竜の祖先に近い。
ヘテロドントサウルスは鳥盤類で、これも後の数々の草食恐竜に分岐していく祖先に近い種。
中央はアシリサウルスで、恐竜には分類されていなかったが、最近の研究で鳥盤類かもしれない、であれば恐竜に分類され得る、という種。
そしていきなり今回の恐竜博の山場。ズールの化石。写真はその裏側のレプリカ。
このトゲトゲ部分はズール・クルリバスタトルとう鎧竜の背中部分。鎧竜がこれだけまとまって化石で発掘されることは非常に稀。
尾の先端が棍棒のようになっているのが良好に保存されている。
頭もある。
先に進むと、ズールとゴルゴサウルスの戦いが再現されている。襲い掛かるゴルゴサウルスに対して、ズールの尾がその脛に反撃しようとしている。
前から見るとこう。ズールの足は見つかっていないので推定。
ズール・クルリバスタトルという名前は、ズールが映画『ゴーストバスターズ』に登場する門の神の名。クルリバスタトルは脛を破壊する者というラテン語。英語で言えばニークラッシャーとなるか。ズールなど鎧竜は背中を鎧で守り、肉食恐竜の弱点である脛を尾で破壊する、したたかな生き物だった。
ゴルゴサウルスの頭の骨も展示。
次に進むとティラノサウルスの化石が2体。タイソンとスコッティと名付けられていて、同時に展示されることはそうそうない。
タイソンは実物化石を組み込んであり、世界初公開。スコッティの方はむかわ町穂別博物館から貸与されたレプリカ。
壁に移るティラノサウルスの影。
展示の終盤は南米の恐竜。写真はカルノタウルス。
こちらはメガラプトル。
今回、音声ガイドをアプリで購入して聞いてみた。解説を聞きながらじっくり聞くのもよいかと思ったが、アプリが頻繁に落ちるのと、スマホでは画面を見ながら操作しなければいけないので、予想外に聞くのが大変だった。事前に丸々聞いて、内容を把握してから展示を見ればいいようだ。気になるところはもう一回聞いてまた眺めればいい。
特別展のあと常設展をちょっと見た。今回は剥製コレクションを一回り。写真はオーストラリアのタスマニア島にいたフクロオオカミ。通称タスマニアタイガーという肉食獣。有袋類だがオオカミそっくりで、収斂進化の一例。ただしフクロオオカミは絶滅して生きている個体は存在しない。
フクロオオカミが生きている頃から集められてきた貴重な剥製がここにはある。
この後、近くでマティス展もやっていると知って見に行った。