3話の須河原アナ登場からやっと自分の中でクラッチがつながった気がする。
1話から少年ドラマシリーズを髣髴とさせてやはりNHKとか、さらにフェチが加わってさすがNHKとか思ってはいたが、1話2話は話が見えないうえにテンポのろすぎ。このまま見るべきか切るべきか少々迷ったが、切らなくてよかった。
3話4話と進むとどうも女性キャラが全員偉ぶっているというのに気づく。海野は偉いというより強がりと性格破綻か。もっと男に都合のいいキャラでもいいはずの美紀も態度がでかい。歩のヘタレさからすると奴より下手に出たらその方がおかしいが。美玖は憑き物が取れたら変わるかもしれない。
「豊かな自然の中で暮らす心清らかな人々」の話だという先入観がなかなかとれなかったようだ。ようやく「ど田舎のグダグダした人間模様」が描かれているという実感がわいてきた。それで改めてビデオを見直すと最初からグダグダで面白い。須河原アナの「濁りません!」のキャッチフレーズがアナ本人のみならず作品の登場人物それぞれがいい具合にダメ人間であることを象徴しているように思える。「クラッチがつながった」感じとは作品の楽しみ方が分かってきた、ということかもしれない。
実は「オカカ婆あ」という名前に違和感がある。
関東近辺の田舎で普通に使う言葉じゃないと思う。自分に関してはかつお節を「おかか」というとはコンビニのおにぎりで初めて知った。どこの方言だろう、と調べると雅語らしい。群馬で言わなくても静岡では普通に言うのかもしれないが。
かといって「かつぶし婆あ」では田舎臭すぎ。
監督の望月智充氏はあまりよく知らないのだが、『光の伝説』の監督と聞いて納得。フェチは監督の領分か。
放映前に『ふたつのスピカ』の監督と聞いて不安に思ったが、逆に、あれは原作の問題点を消化しきれてなかったのだろうと思う(原作未読なのであまりはっきり断定できないが)。作画や脚本のひどさからしてスケジュールが相当きつかったと推測される。作る側に余裕があればもっと違ったアニメにできたと思う。惜しい。