北朝鮮最終殲滅計画

アメリカと中国の対北朝鮮政策を整理した本。北朝鮮情勢について参考になる。

もっとも、アメリカによる対北朝鮮作戦計画としてOPLAN 5027だけしか紹介していないのは惜しい。アメリカの地上軍を投入しないOPLAN 5026(拙稿http://d.hatena.ne.jp/spanglemaker/20050530/p1参照)も同様に重要ではないかと思う。

本書から見えてくる北朝鮮の今後は以下のようなもの。

  • 北朝鮮人民軍が南進してくる場合、OPLAN 5027が発動し、米韓合同軍が韓国を防衛、続いて北朝鮮を占領して金正日政権を排除する
  • 北朝鮮大量破壊兵器をテロリストに渡したことが明らかになった場合などは、米韓による先制攻撃が考えられる(補足するとOPLAN 5026の方ならアメリカ単独の先制攻撃もあり得る)
  • 中国が北朝鮮に武力侵攻し、力づくで傀儡政権を立てようとする場合は、米韓が先手を打って先制攻撃を行うと考えられる
  • 中国は朝鮮半島の戦乱を望んでおらず、戦争以外の手段で金正日を政権の座から降ろし、傀儡政権を打ちたてたいと考えている

北朝鮮が現状維持でいいと考えている国はどこにもなさそうに思えた。中国さえも現状維持を望んでいないらしいというのは、この本で得た収穫の一つ。韓国の現政権の思惑にほとんど触れていないので、あそこがどう考えているかはこの本では分からなかった。