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美しい国へ

美しい国へ (文春新書)

美しい国へ (文春新書)

保守主義とは何か、を平易に綴ってあり、読みやすい。

次期首相の最有力候補が著した本ということでよく売れているが、内容としてもこれは多くの人に読んで欲しいと思った。

もう少しファナティックなところがあるかと予想したが違った。一点、213頁あたりの大学入学の条件にボランティア活動を義務づけてはどうかというところは行きすぎかも、と思ったが。

全体に文章は穏やかな筆致で、それはやはり人柄が滲んでいるのだと考える。一方、マスコミや進歩的言論に対する批判も少なくなく、教育政策の考えも案外厳しくて、したたかな闘志が感じられる。「闘う政治家」であることも確かだろうと思った。

7月20日発行の本なのに7月5日の北朝鮮のミサイル発射に言及していることは驚いた(53頁)。ギリギリのタイミングのところでどうしても載せたかったのだろうと思う。この辺にも「闘う」というか熱意の程を感じることができた。