海洋型の被害地震発生

今日の地震。埼玉の自宅で遭遇。相当揺れた。揺れの強さはさほどではないが、時間が相当長く、特に周期の長い揺れがいつまでも続いた。

Uターンラッシュのさなか、交通麻痺で多くの人が足留めされてしまっているとのこと。お見舞い申し上げたい。

建物や土木構造物の被害は多くはなかったようだが、屋内プールで天井が落下する被害が出て多くの怪我人が生じた。また、埼玉の加須で家が一軒倒壊した。

天井落下の事故は2001年の芸予地震と、2003年の十勝沖地震で報告されている。

釧路空港の天井落下の報道は記憶に新しい。幸いその際は始業前で怪我人はいなかったが、今回は夏のプールということで気の毒なことになった。

落下した天井は吊下げる構造になっているようで、地震の揺れのうち長周期の成分と共振して揺れが大きくなり、壁と、あるいは天井どうしがぶつかって損傷し、落下したようだ(8/17追記。天井の固有周期はさほど長くないので、長周期成分との共振より揺れの繰返し数が多い方が問題か)。

比較的新しい建物は、構造部材は阪神大震災などの教訓を取り入れて丈夫に作ってあるが、天井のような二次部材にはまだ十分な耐震対策がなされていない場合がある。芸予地震十勝沖地震で対策が示唆されているが(上記PDFファイル)、まだ対策が行き渡ってはいなかったらしい。

ともかく、別の場所で同様の地震があれば、また天井崩落が起きる公算はかなり高いと思う。対策は多分それほど無理なことではないだろうから、これまで被害のあった建物と同様の建物はすぐにでも対策を立てた方がいいだろう。建物を利用する方もいくらかの用心が必要になりそうだ。

海洋型地震は、震源が陸地から距離があるので衝撃的な揺れは少ないが、規模そのものは大きい場合が多く、そのため周期の長い揺れの成分が多い。周期の長い揺れは長距離でもなかなか減衰しないため、広範囲に被害をもたらすことがある。十勝沖地震でも遠く離れた苫小牧でタンク火災が起きた。

今回は遠く埼玉の加須で家が倒壊した。老朽化していた家屋が周期の長い揺れと共振したためだろう。7月の地震の方が震度は大きかったはずだが、そのときは周期の長い成分が今回より少なかったので耐えられたのだと思う。

海洋型地震でもう一点要注意なのは津波の発生だが、地震の規模がM7クラス、震源が深さ40km以上ということで、10cm程度の津波で済んだ。さすがに昨年末のスマトラ島沖地震の記憶が新しかったせいか、海水浴客の人はしっかり避難していたようだ。

ニュースによると、今回の地震は予想された次期宮城県沖地震に比較的近いという。海洋型地震の予想は案外当たるものなのかもしれない。予想との関係については続報を待ちたい。