- 作者: 細川貂々
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/03
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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夫のうつ病をテーマにして書かれたコミックエッセイ。
うつ病がどんな病気かをリアルに表しながら、けっこう笑える漫画に仕上げているのがすごい。
なぜか小学三年の娘がこの漫画を気に入ってしまい、何度も読んではゲラゲラ笑っていた。この本の漫画としての面白さはうつ病の当事者でなくても通じるものらしい。
「ツレ」氏は39歳でうつ病の診断をもらっていて、これは私と同じ歳なので身近に感じた。私も療養中に40歳の誕生日を向かえて複雑な気持ちになった。とはいえ、症状の出方や療養中の経過などは私とはかなり違っている。
ツレ氏はある時急に仕事の負担が重くなり、半年で発病したとある。診断をもらってから一ヵ月以上会社に通い、その後退社して療養に入っている(一ヵ月の通勤の期間はどれほど辛かっただろう)。会社を辞めても、うつ病の症状が改善するにはかなりかかったらしい。
私の方はさしたる激務でもないのに3年程前から体の調子が悪くなり、去年の11月についに胃の具合が悪すぎて仕事どころでなくなって自宅療養になった。仕事から離れたら割と早く身体症状が治まり、その後は精神の落ち込みなどはほとんど感じず、割と普通に生活できた。それでも療養の始めの頃と3、4ヵ月後とでは調子がかなり違うと感じられたけれど。
この本では、うつ病の療養から会社員に復帰する、というストーリーにはなっていない。自分は今会社への復帰ですったもんだしているところなので、それにはまた別の何かを参考にするのがよさそうに思う。
ちなみに今は二度目の療養の後リハビリ出勤をはじめたところ。こんな状況だけど、これを書くのに再読してみて、改めてこの本はとても励みになると実感した。