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イラク戦争を概観する

最近イラク戦争の概要を短くまとめられないかと思っている。漠然と頭の中に案ができてきたが、書くとなれば調べなければならない。それでWikipediaを当たってみた。どうも私が駄文を書くより、これらを読んでいけるようお薦めする方がよさそうだ。

これらをざっと読んだところで、少しコメントを述べさせていただくと;

  • イラク戦争国連決議1441にイラクが従わないことに対する制裁戦争。
  • アメリカが開戦を主張した背景には以下がある。
  • 日本は日米同盟維持のためと、アメリカの主張に一定の理を認めて開戦支持を表明した。
  • ロシア、フランスはイラクでの利権を失いたくないため開戦に反対した。
    • イラク軍の装備が主にロシア製、フランス製、中国製であることは示唆的である

戦争はわずか3週間でバグダッドを陥落させるという見事な電撃戦が展開され、フセイン政権打倒、という戦争の目的は早期に達成された。

戦争があらかた片づいたので色々探したが、結局大量破壊兵器は出てこなかった。アメリカはこれでずいぶんばつの悪い思いをした。しかし、上記から分かるように、この一事をもって「戦争の大義が失われた」と言い切るのは早計だと思う。大義があればイラク戦争は正しかったのか? と逆に聞いてみたい気もする。

イラクの政権は戦争開始早々に瓦解してしまい、政権打倒の目的は容易に達成できたが、逆にイラクは無政府状態になってしまった。講和を結ぶ相手がいなくなってしまい、イラク戦争は「戦闘終結宣言」でアメリカが一方的に終ったことにする、という結果になった。

無政府状態のイラク国内は戦後長く混乱が続き、新政府樹立にも難航した。この状態をなんとかするため国連決議が新たに出され、世界各国が軍隊を派遣してイラクの安定のため努力した。自衛隊もこれに応えて派遣されたのであり、「イラク戦争に加担した」というのはちょっと違う。

ようやく最近になってイラクも落ち着いてきたらしく、陸上自衛隊もこの夏撤収してきた(航空自衛隊の輸送機はまだ残っている)。あのイラクに派遣されて一人の犠牲者も出さず、「死なず、殺さず、殺されず」で帰ってきたことはすごいことだと思う。ちなみにこれは小泉総理強運伝説の一つにあげてよかろう。

捕縛されたサダム・フセインは、イラク人自身の手によって今裁きが行われている。某太平洋戦争では戦争首謀者は連合国が裁いて刑を科していたが、東京裁判ならぬ「バグダッド裁判」は今回は行われないようである。「東京裁判」には何か後ろめたいものがあるのだろう。

北朝鮮朝鮮戦争講和条約に違反しており、圧政が行われ、国家的な犯罪で外国に色々迷惑をかけている。大量破壊兵器を確実に所有しており、これがテロリストに渡る恐れも多分にある。イラクと違って長いこと戦争していないのと、一戦始めると犠牲者の数が半端ではないと予測されるため、戦争にはなかなかならないということらしい。それでも、大きい戦争の火種の一つであることは間違いない。

今日の天声人語(http://www.asahi.com/paper/column20060918.html);

 ブッシュ現米大統領もいる。「テロリストと彼らをかくまう者を区別しない」。勇ましいが、フセインアルカイダと関係があると決めつけ、イラク戦争を始めてしまった。「この十字軍、テロとの戦争は、時間がかかる」は、イスラム教徒を怒らせた「十字軍」の表現が後に撤回された。この部分はまるで迷言集だ。

小ブッシュが「フセインアルカイダと関係があると決めつけ」たというのはソース希望。イラク戦争開戦時にそんなことはアメリカは主張していなかったはずだが。まぁ、「フセインアルカイダと関係がある」と多くのアメリカ人が思い込んでしまったというのは、それはそれで確かなようなのだけど。

ああ、結局駄文を書いてしまった。もっと短くまとめなければ。