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大震災名言録

大震災名言録―「忘れたころ」のための知恵

大震災名言録―「忘れたころ」のための知恵

最近は本代節約のために、昔買って読み切ってなかった本を読むようにしている。そのうちの一冊。1997年の初版なので、買ってから10年以上放っておいたことになる。

ようやく今になって読み切った。震災から13年、やっと笑い話を受け入れる余裕ができたということだろうか。自分自身被災者ではないのだが、本を買った当時はなんか読むのに抵抗があった。

兵庫県南部地震の時にできた笑い話を色々集めた本。神戸出身の著者が被災地をまわって蒐集したもの。なお、笑える話というのが第一で、話の真偽はひとまずおいてある。

たとえばこんな話が載っているが(P.132-133)、

ファイナルファンタジーばあさん】

 救援物資が、贈った人の予想をもはるかに超えて大活躍した例も。

『西神第七仮設』では、外は何もない原っぱ、近隣との交流もほとんどなし、三宮など街の中心地に行くには片道二千円近くかかるため行けず、と、年金でつつましく暮らす独居老人はすることがなく、ヒマと孤独をもてあましていた。

 おかげで、それまでさわったこともなかったのに、ボランティアが持ってきた救援物資の中古ファミコンで突如ゲームに開眼、左手親指にファミコンだこをつくりながら、一年でファイナルファンタジーIからIIIまでクリアーした大正生まれの老女がいた。

真偽についてはこの本では何も語っていない。

Karala Jennings:『笑うコンピューター』(ISBN:4874084583)の震災版と言えるだろう。