議論がかみあわない南京問題

南京大虐殺に関するポイントを自分なりに拾ってみる.

  1. 1937年の南京攻略にあたり人が沢山死んだのは事実
  2. 非戦闘員を組織的に大量殺害したという証拠はない

国が燃える』問題でBlogをいくつか見ていると,「あった」派は1をもって南京大虐殺はあったとしているものがある.そして,「なかった」派は1を否定しているのだとみなして反論している.議論がかみあっていない.

「あった」派に必要なのは違法で組織的な大量殺人があったことを証明することのはずだ.特に2番目の項目をうまく否定できれば誰も「大虐殺はなかった」とは言えなくなる.

問題をもう少し細かく見る.

  1. 1937年の南京攻略にあたり人が沢山死んだのは事実
  2. 死者の多くは戦闘による死者
  3. 中国人の死者の中には中国人に殺されたと考えられる者も多数いる
  4. 捕虜を殺害したのは事実(戦闘による死者との判別は困難)
  5. 敗残兵を便衣兵とみなして処刑したことは事実
  6. 便衣兵と間違われて殺害された民間人がいるのは事実らしい
  7. 非戦闘員を組織的に大量殺害したという証拠はない
  8. 日本兵の中に犯罪者がいたのは事実らしい

1に関しては「南京周辺だけで約20万以上の遺体があったことは確実」と言われる.しかし,2にあるように,その過半は戦闘による死者と考えられる.遺体の95%は「成人と推定しうる男性である」.

1をもって「違法な大虐殺があった」と考えるのは難しい.

4〜6は法的にはグレーゾーンのようだ.違法と断定できればその範囲で「南京大虐殺はあった」とすることはできるだろう.

しかしこれだけでは,30万人という犠牲者数も無辜の市民が組織的に大量殺害されたという「南京大虐殺」もあったことにはならない.

一方,「なかった」派のうち「そんなに遺体を処分できるわけがない」等の批判はあまり妥当ではない.約16万の遺体を埋葬した記録があるため.また,「人口30万人の南京で30万人虐殺はありえない」も既に反論されている.「なかった」派がこれらにより「あった」派に突っ込まれるのは得策ではない.

肯定にしろ否定にしろ,既にある議論を無視して「あった」「なかった」と言い合っても水掛け論だろう.

私自身も,この問題に関してはわずかな資料を見ただけに過ぎないので,自分の意見をそう強くは主張できない状況にある.

自分として何がどうかと言うよりも,読んで参考になったと思う資料を紹介する方が有益かと思うので,それをを以下に;

議論を深めるのはよいが,「車輪の再発明」は避けるに越したことはないと思う.あと,重要なのは事実はどうかということであって,人格攻撃はいただけない.