まんがで読む!防衛白書

でこくーる(防衛庁協力):『まんがで読む 平成17年版防衛白書』,(財)防衛弘済会,2005.11.15.

http://www.bk.dfma.or.jp/~sec/shohin.htm#hakusyo

私も買ってみた。

「萌え」ということで話題になっていたが、読者がどう感じるかはともかく、作る側は多分「萌え」は意識していないと思う。

この本がすごいのはそういうことより、『PC DIY』誌の連載漫画と同じノリで、『防衛白書』を解説してしまっているところだろう。キャラクターもそのまま「でこ」「デコポソ」「SE/30」。MacのSE/30がiBOOKの苦労話でなく「日本の防衛」を解説するなどまったく予想もしなかった。

途中『防衛白書』から少々逸脱して作者の私見が入っているが、著者はでこくーる先生ということになっているので、「これが防衛庁の見識か!」というのは早計のようだ。その私見がけっこうストレートで読んでいてニヤっとしてしまう。まあ防衛弘済会がOK出してるからには防衛庁も「書かれて困る」というものではないだろう。ついでに言うと、少し尖った私見には後から『白書』寄りのフォローが入っている。「中国とはよき隣人であるべき」とか。

こういう形式の漫画は何と呼べばいいのだろう。昔なら小道迷子先生のバイク漫画や、今なら小栗左多里先生の『ダーリンは外国人』みたいな。主人公が作者で、作者の身の回りのことを描く漫画。本書もそれに近い。こういう漫画は「萌え」は狙っていない。

逆に、「萌え」は狙わなくていいので、次からもこの路線の漫画でいくといいかもしれない。「作者の私見」の入れ方のギリギリ具合が楽しみどころ。「萌え」の方は民間で勝手にやってくれるからお役所・関連団体の方があまりやらなくてもよさそうだ。