『プラスティック・メモリーズ』#02「足を引っ張りたくないので」
ストーリー
ツカサとアイラは自動車修理工場で働くマックスを回収に行って失敗。ミチルから同じことがもう3度目だと怒られる。
アイラが心配なカヅキはツカサと飲みに行って個人指導。ツカサに難しいギフティアを押し付けたことを申し訳なく思っているが、うまくやるためにはツカサとアイラが分かり合うことが必要と言う。
帰りに会社に寄ると、アイラがユニットテスティングルームにまだいると知る。本社ビル内の施設。アイラは水中の動作テストを行っていた。テストには技術者のミキジロウとエルが立ち会う。アイラは現場に復帰してから頻繁にここに来るようになったとエル。ツカサはアイラのスコアがかなり悪いことに気づく。
プールサイド。アイラからポットのお茶をもらって話を聞く。調子が悪いアイラを「きっとブランクのせいだよ」と諭し、交渉も手助けすると話す。
ミチルがツカサをつかまえてアドバイス。この仕事はギフティアと所有者、両方によりそってやることが必要。ただしこれは本社の方針とは違う、ここ第1TSだけのやり方。
ツカサが残業しているとヤスタカがのぞきに来た。アイラがテスト中であることに対し、「無駄なことをしている」とこぼす。ギフティアは「忘れる」という機能がないからブランクは関係ない。
マックスの回収はツカサが手伝ってうまくいく。
夜の事務所。たまたま残っていたカヅキにヤスタカが問いかける…
視聴コメント
- 最近は虫垂炎が急病の代名詞じゃなくなってきた気がするな
- インフルエンザやノロの方が今はリアル
- いくつか、この作品の会社の描写は昭和の雰囲気がある
- 虫垂炎もその流れだろう
- 今時会社で一般職の女性がお茶くみしてくれるとかないからね
- 伍堂部長「必要もないのに謝るな」
- 1話でもチヅさんに無駄に誤ってたから、これがツカサのキャラクター
- OPすごくいい
- OPラストのアイラちゃんは無表情でうつむいてしまう
- 自動車修理工が「マックス」なのか
- メル・ギブソンかな
- 躓いて転ぶアイラ
- 壁に激突したが鼻血だけで済む
- マンションから落ちても無事だったしギフティアは頑丈
- この辺はブレードランナーのネクサス6型準拠
- 2話にして早くも水着回
- 「暖気運動って、昔の車じゃあるまいし」→「昔の車」でした…
- 「臨機応変」をPDCAを回して具体的で使えるものにしていくのがマニュアルなんですがそれは
- ISO認証が形骸化している可能性が
- 某電機メーカーの粉飾決算とかのニュース聞くと大手企業だからといってちゃんとしてるとは限らないのですかね
- 「私、トイレ」
- ポンコツかつ頻尿ヒロイン…
- アイラのスコアはD〜Fとただでさえ低いのに別のデータも右肩下がりとは
- しかも何かの線を下回ってる…
- 結び残ったロープがたくさん落ちていて、そこで必死に同じ作業を続けるアイラの姿がやばい
- かなりの絶望感
- 今井麻美のED(曲とテロップが流れるだけ)
- 残り2000時間ですかやっぱり
解説
ツカサが縁故採用と判明。研修なしで突然TSに突っ込まれたのはこれと関係ありそう。「お前は特別だ、使えないと分かったら放り出す」と釘を刺されている。面倒な部署に放り込むことでボロが出たら放逐、うまく行けば戦力獲得。そういう意図かもしれない。
2話はアイラの残り時間も判明。約80日。これが4月半ばならせいぜい7月初めまで。1話からベテラン云々のくだりがあり伏線は貼ってあったが本当に残りわずかだった。
ここでOP。冒頭で立ち止まったアイラが振り返っているシーン。放送時は分からなかったが、ニコニコ動画で配信を見て気づいた。アイラが回収した/今後回収するであろうギフティアと一緒に歩いている。
そのカットでこの作品はアイラの回収がテーマだと理解した。1話でOPを流さなかったのは視聴者が察するのをちょっと遅らせたいという意図だろう。
逆にいうと、寿命が決まっているアイラだが、何かあって回収を免れる、という展開はまず考えられない。
ギフティアの寿命については、ヤスタカから「忘れる機能がない」、という情報がヒントになっている可能性も。
ギフティアは常に一定量の情報が脳に入ってきてるとか。人間だってビットレートが一定ではないだろうけど脳は常に何かの情報を処理している。記憶については忘却によってリソースを使い切らないように処理しているように思える。ギフティアはそれができないので、概ね81920時間を過ぎてすぐに寿命が、と想像できる。
まあ、『ブレードランナー』みたいにフェールセーフで寿命を制限している、の方が分かりやすいのだけど。そこは同じ設定にするわけにはいかず。
それはそれとして、この問題は技術的に20年かそれ以上にわたって改善されていないと推測される。
某掲示板情報で、ギフティアの技術は天から与えられたかのような偶然の産物だからギフト→ギフティアというのでは、という考察があった。たまたま実装できるようになったが原理は誰にもわからず、欠陥も解決できない。なんかいやだけど、それだと妙な現実味がある。
例えるならば、ひどいスパゲッティだが動いてるからそのまま使ってるコード。メンテできず、うかつにバグも取れない、みたいな。
なお、公式な説明は、SAI社から所有者への贈り物→ギフティア。
技術が改善されない理由は多分もう一つ。複製人間の需要は思いのほか少ないのではないか。
スピンオフのロボット技術や義体化技術は大いに使われていて、SAI社もそっちで儲かっている可能性がある(だからTSは窓際部署)。
『NEDOロボット白書2014』の6-57ページに土田昭司氏による「〜「こころ」を持ったロボットは必要か?〜」というコラムがある。PDFが無料配布されているので詳細はそちらを見ていいただきたい。心を持ったロボットに関する課題は端的に言ってこれ;
そもそも、人間にとって機械とは道具であり、人間に奉仕してくれるものである。それは人権とは相容れないものである。
http://www.nedo.go.jp/library/robot_hakusyo.html
人としての権利や尊厳を斟酌しなくていいからこそ、現実にロボットが普及しているわけで。「なんで複製人間なんか」という作品の根幹に関わる疑問を投げつける視聴者が少なくないのも分からないでもない。そして、需要が本当に少ないとしたら、技術の進歩が止まってるのもしかたない。
アイラがプールサイドで苦心して作っているのは二重8の字結びに見える。これ自体はあまり難しくない。ただ、彼女は水中のハッチの取っ手の閉じた輪にこの結び目を作る作業をやっていたから、だとするとプールサイドで苦心していたのはこれの可能性も。
このほか、いったんロープの中ほどに普通に8の字結びをつくったあと、つくった結び目の跡を逆から辿るように動端を動かして二重8の字結びにすることもでき、切れ目の無い輪などにループを通したいとき(閉鎖芯)はこの方法で結ぶことになる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%8C%E9%87%8D8%E3%81%AE%E5%AD%97%E7%B5%90%E3%81%B3
これだとかなり難しそう。
関連リンク
プラスティック・メモリーズ 2【完全生産限定版】 [Blu-ray]
- 出版社/メーカー: アニプレックス
- 発売日: 2015/07/22
- メディア: Blu-ray
- この商品を含むブログ (2件) を見る