前回は余裕がなかったのでトンボ返りした河口湖自動車博物館だが、今年はそこまでギリギリではないのでいくつか観光した。
まず船津胎内樹型。ここは前回通りかかって気になったのでぜひ行かねばと思っていた。
胎内樹型とは噴火の際の溶岩が木を巻き込み、木が燃えて空洞が残ったもの。内部は人体の内部を連想させるので「胎内」と言う。
写真右手にフィールドセンターがあって、そこで拝観料を払うと中を見学できる。胎内神社の御朱印も頒布している。
神社の拝殿の賽銭箱の先に入り口があり、中に入れる。念のため帽子を被って入ったが頭をぶつけたので、素直に拝殿で貸し出しているヘルメットを被るのが正解(マイヘルメット持参もOK)。
洞窟は何本かの直線を重ね合わせたような作りで、「母乃胎内」はメインの洞窟から下に降りて90cmほどの穴を20mほど進んだ先にある。先端では人が立てる空間があるというが、20mにわたってすれ違いは不可能なので入るときは一声かけて誰もいないのを確認せよとある。
そこまでは予想してなかったのでパスして歩いて通れる方に進んだ。こちらのルートが「父乃胎内」。
円形の断面は人が掘削したのだとばかり思っていたが、大木の幹の形が残っている自然の造形とは。
出口を出て振り返る。ルートは一方通行で神社の左脇から出られる。
次に、マイカー規制中のスバルラインの交差点を曲がって元来た道を戻り、最近できたらしい富士山世界遺産センターへ。
同じ色のノートがあったので隣に置いてみた。「富士山」ナンバーがあるのだな。
インバウンドで観光客がたくさん来ているがなぜかここはあまり人がいない。
富士山型のドームの下でいろいろな展示がある。
ドームはライティングが変わる。
なんか見覚えがあるなーと思ったが『へやキャン△』2話に出ていた場所だった。
軽食も食べられるのでここでランチ。食欲はあまりないのでそばでも、と思ったが売り切れなので富士山カレーにした。
色はこのとおりだが、味は普通にカレーで、辛さより塩気がいい感じで無事食べられた。食事ができるとだいぶ落ち着く。
この後は河口湖も一目見ておくべきと、クルマで河口湖大橋を渡って、すぐ右に曲がって湖の東端を走り、河口湖駅前に出てそれから河口湖インターに戻った。
河口湖の湖畔は観光客が山ほど来ていて、湖岸や駅前は外国人の比率が多かった。まったく予想してなかったが駅のすぐそばがインスタ映えスポットで知られる例のローソンだと知った。知られている通りフェンスがあって今はローソンと富士山をからめた写真は撮れない。
「映えスポット」というのは、なぜか人はそこに行って、SNSで見た写真と同じような写真を撮りたがるという不思議な現象がある。同じぐらいエモーショナルな場所を新たに探すより、「同じ場所に行って同じようなな写真を撮りたい!」という欲求を人は抱きがちだということ。これは観光地だけでなく、鉄道写真なんかも同じ傾向の人がいる。それで観光地が潤えばいいが、ときには度を越した行動が増えて問題になる。
最近気づいたのだが、面白さというのは「予想が当たること」と「予想が裏切られること」の配分が大事で、「予想が当たること」が数多くある中に少数の「予想が裏切られること」があると抜群に楽しくなる。有名な観光地というのもまさに、数多くの期待通りの風景と、行かないと分からない偶然のミックスを求めて人が集まる。
誰かと同じような写真を撮って満足、というのは「予想が当たること」の方にやや振り過ぎなのでは、という印象がある。だからどうこうとは言わない。そんなことより、「現地では人に迷惑をかけないようにしましょう」というのが何事にも大事、という当たり前なことがほぼ100%かなと思う。
インターからは高速でサクッと帰れる、はずだったが、観光している間に中央道で事故が起きて2時間以上渋滞にハマり、帰る頃にはすっかり暗くなってしまった。片道130kmだから高速なら日帰りは余裕と思ったが、まさかほぼ1日運転することになろうとは(笑)。
高速の運転についていろいろ書こうと思ったが、一言、「高速に合流するときは本線と同じ速さまで加速してから入ってください」とだけは言わせてほしい。
大変なドライブだったが、距離が長かったのでドラレコつき任意保険で83点の判定が出てクーポン券がもらえたのだけが救い。