Great Spangled Weblog

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平成28年立川防災航空祭

2016年10月1日開催。5年ぶりに行ってきた。

前に行ったときは東日本大震災の年ということもあってか大規模に実施されたが、今回はかなり規模が小さくなっていた。とはいえ、今年ならではの展示も少なくなく充実したイベントだった。

UH-1Hのスペシャルマーキング。1Hはすべて引退したかと思ったらまだここに。

ソーラープレーンSP-1。朝一は屋外展示。

天気は降水確率70%ぐらいの予報で、当方も雨を覚悟していたが、立川に着いてみると雨は降らず、午前中ずっと降らないでいてくれて助かった。

しかし、記念行事は来賓席を格納庫内に置く雨天モードだった。

式典開始の少し前に着いて、雨天用の式典会場らしき場所の最前列が空いてたのでそこを確保。

陸上自衛隊第一音楽隊の演奏を聞いていると、「スカイハイ」の演奏に合わせてなんとSP-1が地上滑走のデモ。滑走といっても機体は完全に浮いている。有人のエンテ型の飛行機が飛ぶところなんて初めて見た(紙飛行機なら何機も設計して飛ばしている。滞空時間50秒ぐらいを記録した)。

大規模編隊飛行「武蔵フォーメーション」。

編隊飛行の後着陸するUH-1J。

飛行展示。消防庁のAS365N3「かもめ」。

F-4ファントムと同様希少種となりつつあるOH-6D。

AH-64Dアパッチ。

救難訓練展示。消防庁のAS332L1「ひばり」。

警視庁は機種がAW139になっていた。

UH-1Jに消火用水タンクを取り付ける作業。

火災現場に放水。

格納庫では貴重な飛行機が展示されていた。

まず立飛R-53型練習機。見た目は古いけど戦後の機体。

続いて立飛R-HM型軽飛行機。

これは主翼の直後に大きい尾翼を配置するという珍しい形態。安定性操縦性に難ありとのことで量産には至らなかった。

これらの機体は立飛フォールディングスがレストアしたとのこと。

先ほどのソーラープレーンSP-1。翼面に貼られた太陽電池の出力で操縦席直前のプロペラを回して飛行する。操縦席後ろには太陽が陰ったときのためのバッテリーがあるが、基本、その場で発電する電気で飛行するとのこと。

操縦席の後ろにマスコットキャラが。

簡素な操縦席。

松本零士先生のサイン。

10月はイベントが多い月だが、いきなり濃厚な始まりとなった。

C3TOKYO2016

2016年8月27日〜28日に幕張メッセで開催。28日に行ってきた。

まずコスパの展示。10月から始まるアニメ、『魔法少女育成計画』のスノーホワイトさんの衣装。右のポップにはキャストの東山奈央さんのサインが。この衣装はブーツとニーハイの靴下が一体になってるのでそこが難しいかもしれない。

アイドルマスターミリオンライブの一番くじが11月から始まる。

そして、この日幕張に来た目当ては12時から始まるミリオンライブのミニステージ。

出演は春日未来(山崎はるか)、高山左代子(駒形友梨)、豊川風花(末柄里恵)、徳川まつり(諏訪彩花)、馬場このみ高橋未奈美)、所恵美(藤井ゆきよ)の6人。

ミリオンのイベントに行くのは初めてだし、出演声優を生で見るのも初めてなので出かけることにした。

11時過ぎに着くと当然のごとくすべてのステージの整理券は終了。ただし外から立ち見OKという素晴らしい会場なので、多数のPさんと一緒に鑑賞させていただいた。

パルフェノワールの衣装で、トークとミニドラマと生の歌唱5曲という素晴らしいステージだった。会場の盛り上がりも素晴らしく、座席の人も総立ち、みんなサイリウムを振って盛り上がっていた(次の機会があれば私も用意しよう)。

ステージの様子は詳しくはネットの記事をご覧ください。

ミリオンライブはシンデレラガールズに比べて人気が今一つという感じだったが、ライブの評判がいいのと出演声優もいい役を得て有名になってきているので、ここにきて人気がじわじわ上がっている。ゲームのイベントで以前よりいい順位が取れなくなってきているのでそれを実感している。

ちなみに出演声優の主なアニメの役は以下の通り。

おおむねゲームの企画段階〜現在までの作品で、これはシアター組には有望な新人声優を当てるという方針のため。企画の時に蒔いた種が今花開きつつある。

アイドルユニット魔法女子☆セイレーンの根本実香さんと江崎瀬奈さん。

詳しくはこちら↓

http://www.symphony-5.com/mahoujyoshi/

アクティヴレイド -機動強襲室第八係-』のオスカー1、2のフィギュア。

同アニメよりLikoアプリの展示。

第八の公式レイヤーさん。

アクティヴレイドは知名度はあまりないけどすごく面白いので応援したい。

ミリオンライブのイベントの後、13:15からは「ワーナー夏の電撃文庫アニメ祭り」と題して、種田梨沙千菅春香日高里菜三澤紗千香水瀬いのりの5人の声優が出演するトークショーがあった。これも立ち見OKだったので拝見させていただいた。

なんとこの日だけで11人も新たに生で声優を見ることができて、それも好きな声優ばかりで大変感激だった。

ただ、種田梨沙さんはこの後、9月1日に病気療養のためしばらく休業されるとの情報が。ステージ上では元気なように見えたのだけど、もしかしたらちょっと無理しているところがあったのかもしれない。

種田さんがまた声の仕事ができるようになるのを気長に待っていますので、どうかごゆっくり静養してください。

自分も病気療養の経験があるので、本当に、ゆっくり、少しずつでいいので、休みを十分とって、健康な自分を取り戻していただきたいと思います。

ストライクウィッチーズ第12話

ストライクウィッチーズ』第12話「ストライクウィッチーズ

ストーリー

傾いた赤城の飛行甲板。絶体絶命の芳佳と坂本少佐とペリーヌ。車いすに隠してあったストライカーユニットで戦うという少佐に「私が、私が飛びます!」と強く言う芳佳。

飛行機で赤城に向かうシャーリーとルッキーニ。

発艦してウォーロックと戦う芳佳。

基地に乗り込み、マロニー大将とその部下を制圧するカールスラント勢。ウォーロックの真相を知る。彼らを拘束した後、芳佳を加勢するためハンガーに向かう。

自動車を止めてもらい、戦う芳佳を心配そうに見つめるリーネ。車に走って戻る。

ウォーロックネウロイのコアが装備されているのを知る芳佳。人型ネウロイのように親しくできるかと試みるが、改めてそれが敵であると理解する。

ミーナ達が閉鎖されたハンガーの前に行くとエイラとサーニャが戻ってきていた。

沈みゆく赤城から振り落とされる少佐とペリーヌ。間一髪をシャーリーとルッキーニが救う。

ウォーロックと戦う芳佳は、互角の戦いを続けるも残弾がゼロに。これまでか、というところに支援の銃弾が。危機一髪。赤城に墜落するウォーロック。そして501のウィッチが全員集合。

しかし、海から轟沈した赤城が再び浮上。「ウォーロックと赤城が融合している」。ネウロイ化して空を行く赤城…

視聴コメント

  • 銃をすごい高さまで放り投げるペリーヌさん(これも魔法かな?)
  • マロニーの部下を叩きのめしてお姉ちゃんの悪い顔
  • お姉ちゃんの魔法が怪力と判明(さっきの人よく死ななかったな)
  • アニメ特有の「高いところから落ちても人が受け止めれば助かる」展開
  • (一応「魔法」の効果ということになってます)
  • ルッキーニの魔法は謎
  • 走るリーネちゃん(ゆれ)
  • 赤城のネウロイ化!
  • EDのシーン使いまわし
  • 赤城艦内を行く芳佳達の気合の入った作画
  • 少佐の魔眼とミーナの解析能力の統合運用
  • はたから見ると完全にキマシなんとか
  • EDは第501統合戦闘航空団のウィッチ全員
  • まさかのCパート
  • みっちゃんふたたび

解説

赤城のネウロイ化というラスボスに対し、501のウィッチが巧みな展開で全員集合。そしてコアを破壊し、これによりガリア上空のネウロイの巣も消滅。

勝利したのはよいものの、任務完了のため解散してしまう501に一抹の寂しさを覚える。

特殊EDではその後のウィッチの姿が。ガリアの廃墟で厳しい表情のペリーヌとリーネちゃんの姿が印象的。

ウォーロックプロジェクトの破綻は芳佳の軍人の常識を外れた行動がきっかけと説明されたけど、話全体も、ネウロイとの戦いで膠着状態にあるところに、主人公芳佳が入ってその意思と能力で部隊を引っ掻き回したためでもある。物語の中の主人公としての芳佳の役割はなかなか勉強になる。

ストライクウィッチーズはメディアミックス展開している複数の物語の集合体なので、話はまだまだ終わらない。テレビシリーズの前に小説とOVAが出ているし(OVAは未見)、アニメも2期、映画と続く(GONZOの一時消滅により制作はAICに移行)。小説も続いている。

そして2016年10月からは新シリーズ、『ブレイブウィッチーズ』が放送開始。

http://w-witch.jp/

扶桑のウィッチは雁淵ひかり、管野直枝らということで紫電改で有名な343航空隊「剣」部隊の飛行隊長がモデル。

加隈亜衣村川梨衣というキャストに新たなカオスの予感を覚える。放送開始が楽しみ。デモペチノガモットカワイーヨー

超人級軍人列伝

刈谷正意

12人目のウィッチとして諏訪天姫を紹介しようと思ったが、調べたところ特定のパイロットがモデルということではないと判明。

陸軍飛行第47中隊に所属ということと、ネットの情報によるとテストパイロットだという話から、「整備の神様」刈谷正意大尉のイメージも入っているように見える。

大正7年生。高知県出身。昭和11年陸軍航空技術学校卒業。昭和14年より陸軍航空技術研究所。昭和16年より独立飛行第47中隊に配属。

翼面荷重が高く扱いにくいとされた中島キ44「鍾馗」をもって仏印方面に展開した47中隊で、その特殊な飛行機の整備を指揮する。キ44がどんな飛行機かはヤマグチノボル氏の『スオムスいらん子中隊恋する』でよく描かれている。

刈谷大尉のよく知られるエピソードは、本土防空に当たり中島キ84「疾風」の稼働率を8割近くに保っていたという話。他の部隊はエンジントラブル等により稼働率はわずか4割程度だった。

その極意は「飛べなきゃ戦闘機じゃない!」という目標の元、考えられる限り合理的な整備を実施したこと。他の部隊が不具合が出てから部品を交換していたのに対し、47戦隊では故障がなくても一定期間で部品を交換した。また、整備兵の士気を高めるために「先行整備で愉快に働こう」という方針を示してプライドと競争心をあおったとのこと。

整備の方針は今でいう予防保全に当たる。また、具体的にはあまり書かれていないが、整備兵のやる気を引き出してよい仕事をさせるための、組織の運用も合理的に行っていたらしい。

「大戦中の日本陸軍の士官」というイメージとはかなり違う人物で、現在でも刈谷大尉ほど合理的な技術者・管理職はそれほど多くはないと思う。

刈谷大尉は川崎キ61「飛燕」にはほとんどかかわっていないが、諏訪天姫のストライカーユニットが三式戦闘機なのは、形と派手な塗装がかっこいいからだと思う。そのカラーリングのセンスが完全に日本陸軍で、放送を見たとき感心した。

花澤香菜の新人時代の声がフレッシュでよい。

関連リンク

日本陸軍試作機物語

日本陸軍試作機物語

中島飛行機の傑作戦闘機たち

中島飛行機の戦闘機に関する企画展を見に3年ぶりに所沢航空発祥記念館に行ってきた。毎日暑いのでいつ行こうかと考えたが、ちょうど8月15日が曇りだったのでこの日にした。

建物前の表示。隼、鍾馗、疾風のカラー側面図がある。

中の展示の一部。写真は刈谷正意氏など当時の関係者が撮影した写真などあった。そのほか展示物は記念館のWEBサイトを参照されたい。

隼戦闘機の計器盤。

同じく隼のカウルフラップとプロペラ。カウルフラップは裏から見るとこんなだった。

ハ115エンジン。海軍では栄と呼んだ、零戦、隼ともに搭載したエンジン。

展示されていたのは隼三型搭載のハ115-IIで川崎航空機の製造。三型を製造していた立川飛行機の敷地(現在は立飛ホールディングス)から発掘された。

97式戦闘機のフラップ。

そしてこの夏の展示の目玉、97式戦闘機の実物大模型。

2015年のテレビ朝日のドラマ、『妻と飛んだ特攻兵』で用いられたもの。

この通り、実機の形をかなり忠実に再現している。汚しがきつすぎるようにも思えるが、開戦前から配備してソ連侵攻まで使っていたとすればこれぐらい年季が入っていてもいいかもしれない。

エンジンから胴体へ絞り込まれたラインも再現。

そして少し奥には91式戦闘機の胴体の実物が展示されていた。

航空宇宙の技術は軍事と民間が切り離しがたいことが多い。軍事部門をことさら忌避することなく、ストレートに「戦闘機」と題した展示を行っていただけたのはうれしい。

最終目的が飛行機を撃墜するためとはいえ、「自由に空を飛ぶこと」を追求した戦闘機はやはり飛行機の花形。今後もいろいろな戦闘機の企画展をやってほしい。

ストライクウィッチーズ第11話

ストライクウィッチーズ』第11話「空へ…」

ストーリー

ネウロイの巣に取り込まれた芳佳。追う501。そこに見慣れない兵器が現れ、人型ネウロイを破壊。芳佳は巣から振り落とされる。

芳佳を救出して基地に戻る501。ブリタニア兵に銃を突き付けられ、動きを封じられる。現れるマロニー大将、そして着陸する、先ほどの新兵器、「ウォーロック」。

ウィッチに代わる新兵器が配備されること、そして、芳佳の軍規違反への対応のまずさを口実に501はその場で解隊を言い渡される。

部隊解散によりそれぞれ原隊に戻るウィッチ達。カールスラント勢はこっそり基地のそばに戻り監視を始める。

芳佳が人型ネウロイと接触したため、ウォーロックの実戦投入を早める羽目になったとぼやくマロニー。新兵器の実力を誇示するため、まだ1機しかない機体を出撃させる。

大陸の巣から多数のネウロイが発生。しかしウォーロックはそれを次から次に撃破する。ネウロイのシステムにも介入し同士討ちまで発生させる。しかし…

ウォーロックがいつの間にかネウロイそのものと化し、基地を、そして芳佳や坂本少佐、ペリーヌを乗せた赤城を襲い始める。ウォーロックネウロイのコアを搭載した兵器だったのだ。

立ち上る煙に異変を感じ基地に戻るウィッチ達。しかし赤城は大破し、総員退艦が発せられる…

視聴コメント

  • ウォーロックが意外にかっこいい
  • 変形して直立できるので人造ウィッチといった風情
  • 貨車に便乗して移動というのも風情がある
  • シャーリー、ルッキーニ組は飛行機でロマーニャを目指す
  • フェアリー・ソードフィッシュ
  • 「グラマラス・シャーリー」って書いてある
  • 「グラマラス・グレニス」はチャック・イェーガーが自分の機体に書いた恋人・妻の名前だが
  • この場合自分をグラマラスって書いてるわけだ
  • (圧倒的に正しい表現である)
  • 芳佳を小娘だから帰してOKと余裕のマロニー(露骨な負けフラグ
  • エーリカちゃんを無視して通過するトラック
  • (戦時だし運転手は女性だったんじゃないでしょうか)
  • (イギリスには女性で編成された飛行機を操縦して輸送する部隊があった)
  • ストパンと全然関係ないエピソード)
  • EDは坂本少佐とペリーヌ(千葉紗子沢城みゆき
  • 予告はOP曲の歌詞
  • 監督が作詞に名を連ねているだけのことはある
  • 提供絵はエイラーニャ

解説

ストライクウィッチーズのテレビアニメもラスト2話。第三幕となりまとめに入る。

ネウロイのコアを応用した人造ウィッチでネウロイの一掃を図る人類。しかしそれは人類の手に余る兵器だった。

ネウロイという謎の敵との戦いの話だが、話のまとめはネウロイを私欲のために利用しようとした人間の浅はかさと、ウィッチとの戦いとなる。

戦争ものとして非常にいいネタの選択。ラスト2話のまとめの上手さもストライクウィッチーズが人気作として語り継がれる理由の一つ。

エースパイロット列伝

フランコ・ルッキーニ

1914年12月14日生。イタリア空軍の戦闘機パイロット。

スペイン内戦で初陣を迎え、撃墜戦果も挙げる。この戦争では2回撃墜され、2回目は捕虜になってしまう。

第二次世界大戦では1941年に不時着して負傷するまでの間にエースとなる。

戦線復帰後も撃墜戦果を重ねるが、1942年10月に撃墜され、重傷を負う。

1943年春に復帰。第10航空群の司令となる。1943年7月5日の出撃で護衛のスピットファイアを撃墜するも爆撃機に撃墜され戦死。総撃墜数は26機とされる。

名前の通り、ルッキーニのモデルの人。

ただし、元の人の乗機はおおむねマッキC.200やC.202で、ストライカーユニットのフィアットG.55は1942年4月に初飛行した新鋭機。

C.202フォルゴーレはC.200をベースにドイツの液冷エンジンDB601を搭載した戦闘機で、メッサーシュミットBf109E、川崎三式戦闘機「飛燕」と兄弟のような関係。そのスタイルはなかなかかっこよく、イタリア人のデザインセンスが遺憾なく発揮されている。

G.55はDB605エンジンを搭載する高性能戦闘機。イタリアが連合軍に降伏した後も生産され、イタリア共和国空軍で使われている。生産機数は300機ほど。

日本ではてこずったDB601やDB605を難なく使いこなすあたり、敗戦国とはいえイタリアの工業力は高いレベルにあった。現在もイタリアの技術は高いレベルにあり、欧州の航空産業の一翼を担っている。

関連リンク

Macchi MC.200/MC.202/MC.205/ V Glares of War

Macchi MC.200/MC.202/MC.205/ V Glares of War

ストライクウィッチーズ第10話

ストライクウィッチーズ』第10話「信じてほしい」

ストーリー

人型ネウロイと接触した芳佳は、それを撃墜せよとの坂本少佐の命令を拒否。代わって攻撃した少佐は反撃にあい、魔力の衰えからバリアが効かないこともあって重傷を負ってしまう。

坂本少佐は基地に収容されるが予断は許されない状態。独断専行して少佐の負傷を招いた芳佳をペリーヌは厳しく責める。しかし、少佐を助けるには芳佳の治癒魔法が必要だと後に悟る。

ペリーヌの看病と芳佳の魔法で峠を越え、意識が戻る坂本少佐。しかし、その右目はもう魔法の力を失っている。

ミーナ中佐が芳佳に罰を処す。10日間の自室禁固。

しかし、人型ネウロイの謎を突き止めたい芳佳は刑が明ける前にストライカーユニットを装着して飛び立つ。ネウロイと戦わなくてよくなるかもしれない。

芳佳の離陸を確認した司令部は501に撃墜命令を下す。夜明けの空、大陸に向かって飛ぶ芳佳、それを追うミーナ中佐達。その前に「ネウロイの巣」が立ちはだかる…

視聴コメント

  • シャーリーが出す食材がSPAM缶www
  • 死神のカードは戦車の絵柄(絵は野上武志氏)
  • 病室のモニターはどう見ても1944年の技術レベルじゃないな
  • 英仏の対立からの添い寝
  • 「衛生上やむを得ない場合」に該当するので自室禁固でも風呂はOK
  • 風呂シーンが湯気ばっかりで何が何やらw
  • みんな自室禁固刑の経験者とかさすが501
  • 戦闘シーンの作画が異様に気合が入っている
  • 「うまく、入りますか」「よし、いいぞ、そんな感じだ」(伏線)
  • ブリタニア兵の銃はステンMk.2
  • 配管工のお気に入りがアニメに出るとは
  • EDは芳佳ちゃんとミーナ中佐(福圓美里田中理恵

解説

10話は鈴木貴昭氏の脚本。ミーナ中佐の司令官としての仕事がよく描かれている。

9話からの芳佳の行動は兵隊として色々アウトなので、そこをきっちりフォローしないとミリタリーものとして締まらない。

軍隊では統率に関する規則は厳格に守る必要があり、それを乱した場合には相応の罰が下されなければならない、ことになっている。ミーナ中佐が軍法会議を望むか云々と芳佳に尋ねるあたりがそれ。当人の希望により隊内の処分を望み、隊として自室禁固刑を下した、という形式で一応決着となる。

形式上規律には厳格に。しかし事実上はかなりの温情措置。こんなさじ加減の話は軍事監修の人ではないと書くのは難しいだろう。

現実世界で同様のことというと、アメリカのジェンキンス元軍曹が挙げられる。1965年に韓国の軍事境界線の警備中に北朝鮮に渡った。その後、日本人の拉致被害者曽我ひとみさんと結婚。子供をもうけ家庭を築く。曽我ひとみさんは2002年に先に帰国を果たし、その後2004年に子供をつれてインドネシア経由で日本に移住。

ジェンキンス氏がどういう経緯で北朝鮮に渡ったのかは、今も公にはされていない。ただ、テレビ放送で自分から北に渡ったと証言させらられており、他の証拠がない以上「拉致された」とは断定できない状況にあった。

来日したジェンキンス氏は在日米軍のキャンプ座間に出頭、不名誉除隊に処され二等兵に降格されるとともに、30日の禁固刑を言い渡された。

職業軍人として既に定年の歳であっても、形上脱柵者である以上、刑を下さないと軍隊としての体面が保てない。こういったことが、ジェンキンス氏に下した米軍の処遇からうかがえる。

人型ネウロイは確かヤマグチノボル氏の小説3巻で出たと記憶する。4巻以降でネウロイの謎が明かされるかと期待されたが、惜しいことに著者が鬼籍に。

ストライクウィッチーズはグループで制作しているから、どこかに詳しい設定はあるのだろうけど、本作の主題は「ネウロイとは何か」ではないので、今後も正体がはっきりすることはないと思われる。

エースパイロット列伝

エイノ・イルマリ・ユーティライネン

1914年2月21日生。フィンランド空軍の戦闘機パイロット。

1939年に勃発したソ連との戦争を戦い、94機+1/6の撃墜数を記録するエースとなる。

戦争を生き延びたが戦後は軍には残らず、最終階級は准尉。

その戦果に比べ、戦闘時の損害が7.7mm機関銃がかすっただけ、というわずかなものであり、「無傷の撃墜王」との異名をとる。

名前からして完全にエイラのモデル。エイラの魔法能力は未来予知で、少しだけ未来が見えるので敵の攻撃を避けることができる。これは「無傷の撃墜王」にちなんだ能力。

ストライカーユニットがカールスラント勢と同じBf109であるのは、ドイツから輸入したこの戦闘機で戦ったから。

それ以前は、冬戦争ではフォッカーD-21、継続戦争ではブリュースター・バッファローという、二線級の戦闘機で戦っている。ソ連の侵攻を迎撃するというフィンランドの戦いではこの戦闘機も十分有用だったとのこと。

ソ連フィンランドの戦争についてはいろいろ興味深いのでご存じないかたは調べていただけると嬉しい。

ユーティライネン准尉はフィンランドの英雄であり、フィンランド大使館の人はエイラというキャラクターについても認識しているとのこと。

一方、フィンランドのエースには「ついていないカタヤイネン」と呼ばれたパイロットもいた。ウィッチのカタヤイネンは映画に登場。

関連リンク

ホーメル スパム レギュラーN 340g

ホーメル スパム レギュラーN 340g

雪中の奇跡

雪中の奇跡

ストライクウィッチーズ第9話

ストライクウィッチーズ』第9話「守りたいもの」

ストーリー

ミーナ中佐は坂本少佐に銃を突き付けて言う。「約束して、もうストライカーを履かないって」。ウィッチとして限界を迎えつつある美緒を死なせたくない。

ブリタニア上空で空戦訓練。ペリーヌは芳佳と組んで、シャーリー、ルッキーニ組と戦う。ルッキーニに背後につかれた芳佳はひらりとかわして逆に後ろにつき、ペイント弾を命中させる。芳佳が坂本少佐の決め技、「左捻りこみ」をやって見せたことに驚くペリーヌ。いつの間にその技を教えてもらったのか! と逆上。

ペリーヌは芳佳に決闘を申し込む。実銃を示されて、「本物を銃を人に向けるなんて」と拒む芳佳。なら背後を10秒取った者が勝ちと決める。

許可を得ず二人で上がったところに、ネウロイがロンドンに向かって飛来。おっとり刀で離陸し後を追う501の隊員。ミーナ中佐は前の戦いで坂本少佐のバリアがほとんど効いていなかったことを指摘。出撃を控えろと言うが、少佐はまだやることがある、それに大丈夫だと拒否。

実銃を持っているため芳佳が独断専行でネウロイに向かう。銃の安全装置を外していなかったため、射撃のタイミングを逃した芳佳。彼女に近づいたネウロイは…

視聴コメント

  • エイラ「今日だけだかんな」(作中2回目)
  • ネウロイの挙動をもっと調べたいという坂本少佐
  • ネウロイの正体が解明されるときがあるとこのころは思っていました()
  • 妹の意識が戻って大歓喜のお姉ちゃん
  • キューベルワーゲン
  • ナースも「ズボン」www
  • 「左捻りこみ」
  • ゼロ戦の得意技来ました
  • 地表を3DCGで表した空中戦
  • 英国の田園地帯の空がアニメになるなんて感激
  • 麦秋で茶色が入ってたらもっとよかった
  • ミーナ中佐に怪文書、「ネウロイについてこれ以上知りすぎるな」
  • 差出人即バレw
  • 独断専行は扶桑海軍のたしなみ
  • ちなみに「猪突猛進支離滅裂」は航空自衛隊
  • 場面場面で独特の空気があってこれが佐伯演出
  • 人型ネウロイ
  • これでネウロイの正体なんて気にスンナと言われても普通困るだろうw
  • (直接誰かに言われたわけではありません)
  • 「敵はあくまで話を動かす道具」という割り切りができることはいろんなアニメで必要なスキルw
  • EDは芳佳ちゃんとペリーヌ(福圓美里沢城みゆき

解説

ペリーヌ回。といっても話が後半に入ってるのでネウロイの謎と坂本少佐のウィッチとしての限界がクローズアップされる。

坂本少佐を慕うあまり、左捻りこみを習得している芳佳を見て激怒する、というのがペリーヌのキャラ。出身はガリア貴族だけどこの頃はまだ余裕がない。

なお、作品世界ではナチス党がないのもさることながら、フランス革命ロシア革命もなかったもよう。カールスラントもまだ帝国。扶桑も太平洋上の大陸で資源の確保ができたのであちこちで戦争するようなことにはなっていなかった、という設定。

ヤマグチノボル氏の小説にあった地図が放送当初物議をかもしたがアニメ版ではあの地図はいっさい出ない。そりゃそうだw

貴族なペリーヌさんは2期や映画をお楽しみに。

エースパイロット列伝

ピエール・クロステルマン

1921年2月28日ブラジル生(父が外交官でブラジルに赴任していた)。フランス軍人のエースパイロット。

16歳のときブラジルで操縦資格を得、その後アメリカの航空学校で商業パイロットの資格を得る。

第二次世界大戦勃発で1940年にイギリスに渡り、1942年に自由フランス空軍に入隊。イギリス空軍のフランス人部隊でドイツと戦う。撃墜数は諸説あるがフランス政府の公認したものは33機。

2006年3月22日没。

自由フランス軍を代表する戦闘機パイロットであり、著書『撃墜王』、『空戦』でも知られる。

モデルの人の搭乗機はイギリス機がほとんどだが、航空大国フランスの人なので、ペリーヌさんのストライカーユニットはフランス製戦闘機がモデル。VG.39という戦闘機で、フランスのアーセナル国営航空工廠が開発したVG.33(1938年初飛行)の改良型。ドイツ占領下で細々と開発されたもので、エンジンをイスパノスイザ12Y-31(860馬力)から同12Y-89(1200馬力)に換装している。1機のみ製造。

写真は見たことないけど唯一見られる側面図はなかなかかっこいい。

第二次大時のフランス機はおおむねマイナーだけど独特のスタイルは悪くない。それから、灰色と緑や茶の迷彩にトリコロールの方向舵とラウンデルがきれい

戦闘機MB.150シリーズを開発・製造したブロック社のマルセル・ブロックは戦後改名してマルセル・ダッソーとなり、今に続くダッソー社を創設する。ダッソーの製品は日本ではなじみが薄いように感じられるかもしれないが(ミラージュとかラファールとか見たいです)、同社が航空機設計用に開発したCADソフト、CATIAは今や産業界に欠かせない存在。

関連リンク

撃墜王 (文庫版航空戦史シリーズ (12))

撃墜王 (文庫版航空戦史シリーズ (12))

空戦 (文庫版航空戦史シリーズ (11))

空戦 (文庫版航空戦史シリーズ (11))