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うつからの完全脱出

うつからの完全脱出 9つの関門を突破せよ! (こころライブラリー)

うつからの完全脱出 9つの関門を突破せよ! (こころライブラリー)

著者はうつ病の根本原因を「疲れ」だと考えている。そこから休むことの重要さ、休むことを決意することの難しさ、休む方法のアドバイスなどが書かれている。

P.22に以下のように書かれている。

私は、うつ状態とは「疲労が蓄積し、弱った体を守るための防御機能が働いている状態」であると考えている。

初期の療養での休養も重要だが、復帰後のリハビリ期についても、復帰後の「知覚できない“疲労”との戦い」という関門があるという。うつ病では疲労が知覚できない状態になってしまうため、知らない間に「疲れ」を溜めてしまい、症状が再発する恐れがあるとのこと。

これは逆に、長期の自宅療養から復帰してもたびたび症状が再発してしまう、自分の状態が特別なわけではないと分かった。

うつ病の治療の基本が休養と投薬であると述べる本はよく見るが、長期の休養から復帰する難しさを述べたものは少ないように感じていた。本書はむしろ、療養から職場に復帰する段階について丁寧に書かれている。まさに自分がその時期にあるので、興味深く読んだ。得る物が少なくない本だと思う。