Great Spangled Weblog

コメントははてなにログインすると可能になります(SPAM対策です)

空母艦爆隊

空母艦爆隊―艦爆搭乗員死闘の記録 (光人社NF文庫)

空母艦爆隊―艦爆搭乗員死闘の記録 (光人社NF文庫)

戦争を生き延びた艦爆乗りの戦記。

著者の戦歴は、「加賀」で真珠湾攻撃、「隼鷹」でダッチハーバー攻撃、同じく「隼鷹」で南太平洋海戦、その後フィリピンの陸上基地よりレイテ湾を攻撃、内地に戻ってウラジオストク攻撃や敵艦隊の関東接近に対する攻撃準備中に終戦となる。

文章に著者の豪胆な性格が顕れていて、非常に面白い。南太平洋海戦では雲の下に隠れた敵艦を狙って、雲の中にダイブしてゆく勇猛果敢ぶり。しかもこの攻撃で敵艦を撃破している。

著者が搭乗するのは、母艦搭乗員のときは99艦爆で、フィリピンの陸上基地では「彗星」。本土ではこの「彗星」を空冷エンジンに換装した三三型。

4機でレイテ湾に突入し、敵輸送艦に500kg爆弾を命中させる場面が特に迫力あるが、これは「彗星」の実戦での活躍を描く貴重な資料でもある。