世界の傑作機 No.120 スホーイSuー15“フラゴン” (世界の傑作機 NO. 120)
- 出版社/メーカー: 文林堂
- 発売日: 2007/01
- メディア: ムック
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Su-15といえば2度の大韓航空機撃墜事件。浜田一穂氏がこれについて記事を書いている。
KAL007便撃墜事件のときは私は高校生だった。朝学校で「旅客機が行方不明だってよ」という話が出た。冗談半分に「ソ連に撃墜されたんじゃないの?」と言ったら、あとで本当だったと分かってショックだった。あれ以来この手の軽口はたたかないようにしている。
当然世間は大騒ぎとなり、ニュースはしばらくこの事件のことを何度も報じていた。そういうのを見ながら、正直なところ、TVの画面にたびたび登場するSu-15の映像にシビれていた。
太く尖った緑色の機首を大きく振って、滑走路に向けタキシングシてゆく映像がたまらなくかっこよかった。銀の大振りな胴体に、小さい涙滴型の風防。ジェット戦闘機の力強さとスピード感がシンプルに形に現れていた。
そのSu-15の写真が本書には多数掲載されており、詳しい解説記事も当然ついている。鳥養鶴雄氏のデルタ翼に関する技術解説もついている。
西側の戦闘機と比べると性能的に一段劣るのはやむを得ないところだろうが、1400機も生産され、ソ連の防空戦闘機の主力となっていた事実は、本機を「傑作機」とするに十分なものだろう。