護憲派の皆さんの中にこれを信じる人が少なくないことが判明し、ちょっとした騒ぎになっている。
特に菊池誠先生のブログの以下の記事が大きい反響を呼んでいる。
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1209434581
で、このように危惧されている。
僕が恐れているのは、「9条問題」や「平和運動」と「9.11陰謀論」とが一方的に関連づけられてしまうことです。これは本来なんの関係もない話。
憲法改正を支持している私には、この件はこのように見える。
合理的でない信念を持つ人の中で、別の合理的でないものにはまった人がいる、というだけで、護憲派の人に感じてるものがこの件で特に変わったような気はしない。
やはり、これは別々の問題だと思う。
安全保障政策として軍事力が必要だと考える人にも、陰謀論にハマる人はいくらでもいる。
検索した限り、改憲を主張する人で911陰謀論にハマっている人というのはみつからなかったけれど。
そのかわり、wikipediaの「核武装論」の項で、副島隆彦先生が「主な核武装論者」の一人であることがわかった。副島先生といえば『人類の月面着陸は無かったろう論』(徳間書店)である。アポロ計画陰謀論にどっぷりはまっていることで有名な人。
「主な核武装論者」の人が護憲派なはずはなかろう。つまり「こちらがわ」にもこんな人が少なくない。
もっとも私自身は改憲は支持しても核武装については判断を保留しているところではあるけれど。
要は、思想の右左にかかわらず合理的でない信念を持ってしまう人はいるということ。だからこれは、思想のどちらかはひとまずおいて、個別に批判していかなければならない。そして、思想の右左どちらが正しいかは、また別のところで議論すべきものだと思う。
「護憲派は911陰謀論を信じてるからおかしい」と言ってはいけないし、「911陰謀論を批判したから自分の護憲も正しい」にもならない。