中国大陸に雄々しく広がる日の丸の翼を妄想したのもつかの間。結局自衛隊機の派遣はとりやめに。
- http://www.yomiuri.co.jp/feature/20080512-2403370/news/20080530-OYT1T00426.htm
- http://www.asahi.com/politics/update/0530/TKY200805300046.html
- http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080530/plc0805301012007-n1.htm
最初は北京−成都間の救援物資の輸送任務という話で、これを聞いて興奮して前のエントリーを書いたわけではあるが。
その後、救援物資を日本から中国国内に運ぶだけに話が縮小。
そして結局、自衛隊機の受け入れはなくなり、民間機を出すことに。
大災害とはいえ、過去に因縁があって今も仮想敵な国の部隊の受け入れは難しかったか。米軍のC-17は受け入れられているのだから、自衛隊機も大丈夫だろうと期待したのだが。
今回、報道にて、もし自衛隊の派遣が実現したら日中友好にはかり知れない進展があるのではないか、という意見をよく見かけた。
仮想敵国どうしであっても、軍隊を送ることが「友好」を深めるケースもある。そんなこともあるのかと奇妙な思いがした。
災害救助と国際親善。ふたつの意味で自衛隊の存在意義が見直された。日本の防衛があるべき姿に育っていくために、ちょっとした追い風が吹いたのではないかと思う。
なお、改めて、国際貢献のための輸送機の必要性が強く実感される。C-130より多くの貨物が搭載でき、C-1より早く、そしてより遠くへ飛べる、C-Xの一刻も早い実用化が望まれる。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080530/plc0805302053020-n1.htm
29日、第4回アフリカ開発会議(TICADIV)が開催されている横浜市内のホテルで朝を迎えた福田首相は、携帯電話を取りだして町村氏にかけ、強い口調で指示を出した。
「最優先なのは、救援物資を早く送ることであり、自衛隊機を出すことではない!!」
同日付の各紙朝刊の1面がどれも「自衛隊機派遣」の大見出しが躍っているのを見て、怒りが込み上げた。「自分の真意と違う動きになっている」−。電話せずにはいられない状況にまでなっていた。
福田総理…。
一刻も早く送りたいからこそ自衛隊機を使おうという流れだったのに。
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/080530/plc0805302053020-n2.htm
同省側の説明では、「緊急支援物資を直ちに送ってほしい」という中国側の要請に、日本の外務省は「送るときの輸送手段は自衛隊機を使う方が早い」と応じ、中国側は明確な否定も肯定もしなかったという。
物静かな総理が怒りまくる理由が「自衛隊使うから」とは。自分が自衛隊の総司令官だという自覚はあるんだろうか。自衛隊嫌いなんじゃないかと思うとまったく残念。