Great Spangled Weblog

コメントははてなにログインすると可能になります(SPAM対策です)

ニコンZ6

今年の1月にニコンZ6を購入したことは過去にも言及した。カメラ本体のレビューがまだだったのでやってみる。

レンズはFマウントのを使えばいいと、Z6とFTZのマウントアダプターキットを買った。他に液晶保護フィルムと120GBのXQDカードも買った。

ニコンで最初のミラーレス一眼(ニコンがそう謳ったカメラとして。実質の最初はニコン1)であることの他、ニコンZの特徴はこのデザイン。

ボディデのザインは大口径のマウントを中心にできていて、これに左右のボディとEVFの張り出しが出ている。

もうちょっとデザインの特徴を強調するアングル。マウントから径の大きくなる円筒がズドンと後ろに伸びていて、それに左右のボディとEVFがくっついてる。マウント径は大きいので、ボディとEVFはつながってない。

このマウント径ありきのデザインでニコンZは統一されていて、Z6とZ7、Z50、Z5のいずれもよく似ている。Z6IIとZ7IIはマイナーチェンジなのでこれもほぼ変わらず。

EVFの存在感が弱く、斜め上を向いた面の真ん中に「Nikon」のロゴがあるのも最初は違和感があったが、すぐに慣れてしまった。一眼レフでは上からファインダーをつかみ、マウントの上にオーバーハングしている部分に指をかけて持ち上げることがよくあったが、Zで同じことをやろうとすると持ち上げられないのでたまに「おっと」となる。

マウント部はレンズの光をセンサーに導くデジタルカメラの中核部分なので、これをデザインの中心に据えるのはカメラのデザインとして自然。自動車なら4個のタイヤの存在感がデザインの出発点になる。これと同じこと。

このデザインのあり方は工業意匠の基本でもあるが、ライカのデザインにも通じている。ライカは映画用35mmフィルムを横に巻いてボディに収める。ボディの両側にはフィルムを巻き取る軸が縦に入っている。ライカレンジファインダーのカメラはこれを意識するかのように、ボディの両端が垂直な円筒形をしている。ニコン1が同様のデザインをしているので、ライカを意識していることは間違いない。

Z6なのでメディアはXQD×1。SDカードが使えるようになったのはZ6IIから。そのためにボディ背面が2mm厚くなった。逆に、Z6がダブルスロットをあえて採用しなかったのはその2mmを削りたかったからだと推測できる。

メディアを2重化しても信頼性は実は√2倍でしかないので、40%ぐらいの違いはSDとXQDの違いで吸収できると言うのが当初の考えだったと思う。しかし、デジカメの記録メディアはSDカードが主流なので、SDなしで売り出したのはかなり大胆。Z50が出るまでそれである程度売っていたので、ニコンは割と強気で商売できるはずだと思った。

XQDはファームアップでCFexpressも使えるようになった。

自分としてはSDのシングルだと信頼性に疑問を感じたところだが、XQDはSDのダブルよりも信頼できるのではと考えている。また、XQDのアクセスは早く、スマホをリンクさせてカメラ内の画像を探すのも高速にできる。なので、XQDのみというのは特に気にせず、カメラと同時に120GBのXQDを購入した。それから4000枚ほど撮っているがまだ使い切っていない。RAWや動画ももっと撮りたいと思う。

電池はEN-EL15bで、USB-Cから充電できる。おかげで出先でモバイルブースターからも充電が可能。予備の電池としては、ニコン1V1を一緒にカメラバッグに入れて、いざというときはそっちの電池を使うことにしている。使うだけならEN-EL15で問題ない。

SnapBridgeの関係か、たまに使おうと思って出してみると電池が切れているので、予備電池がどうしても必要。電池の持ちも一眼レフに比べればよくない。

FTZでFマウントのレンズが使えるが、気をつけないといけないのはレンズ交換。

Fマウントレンズの交換はFTZからレンズを外して交換、が正しいが、一度間違えて、FTZをボディから外し、ZマウントにFマウントのレンズを直接突っ込んでしまった。

気がついて慌てて中を確認したところ、内部の金属部品が盾になって、Fマウントとセンサーの接触を防いでくれた。写真でセンサーの下の白っぽいところがその跡。できるかぎりフェイルセーフになっているが、こういう事故は起こさないよう気をつけないといけない。

以下作例。

買ってすぐ撮った写真。

4月。

7月。24-70mm f/2.8を買ってから。

ボークス様の撮影可能展示。

EVFが露出を反映してくれるので、マニュアル露出をよく使うようになった。オートではまず取れない露出。JPEG撮って出し。

おおむねオートでいい色になるけど、この写真は空が緑に寄ってて気になった。「作品」として撮るならやはりRAW。

FTZで28-300mm。動物園では非常に使いやすい。

動物園だとスチルより動画の方がいい場合があると思った。

バラ。逆光でもほとんどフレアが出ないのは24-70mmのレンズとZ6の画像エンジンのおかげ。実はあまり写りの良くないレンズもZ6で使うと色とかきれいに変わる。

暗い水族館もこの通り。ISO3200は常用できる。

Z6を買ってはみたものの、イベントはオートサロンだけで、あとはことごとく中止という1年だった。来年はもっと出かけたいし、Z6のポテンシャルをもっと引き出したい。