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PCのケース乗り換えに失敗した話

2012年の2月にPCのケースを入れ替えて10年が経過した。

glemaker.hatenablog.com

品質が高く、静かでいいケースだったが、長く使っている間にいろいろ不具合が出ていた。一番困ったのはフロントパネルのUSBで、USB機器を刺している状態でフロントパネルを開けるだとか、上下を間違って差し込むだとかで接触不良を起こしやすくなっていた。あと、プラスチック部品の品質が悪く、フロントパネルのヒンジやらリセットボタンやらがボロボロになっていた。

そこで満10年ということでケースを購入した。Antec P7 Silent。それから750Wの電源も購入した。

ケースの交換は楽勝だろうと、夜に帰宅して作業にとりかかった。

ここで、刑事コロンボのように誰が何をしたか、を最初に書いておく。ケースが届いたときに電源も組み込んで、あとはM/Bを丸ごと入れ替えれば、と思い10周年を待った。10年ぴったり経過して作業を初めて、電源をケースに入れてしまうと電源ケーブルを取り付けられないことに気付き、ケースから外してケーブルを接続した。

このとき、24ピンのケーブルとCPUの8ピンケーブルがソケットを共有していると勘違いしてしまった。袋から出したケーブルが絡み合っていていたためだ。このため、24ピンケーブルは電源に接続したが、CPUの電源ケーブルは接続していなかった

そしてケースを入れ替えてPCを起動。

 

起動しないw

 

使い慣れたPCは自分の分身みたいなものだから、起動しなくなると自分が半分消えてなくなったような気がする。各部をチェックしてやってみてまた起動しない。

「これは静電気でCPUが死んだか」と早合点してしまった。

PCの起動は次の4つの要素が直列になっていて、全てOKでなければ起動しない。

 

[電源]×[マザーボード]×[CPU]×[メモリ]

 

24ピンのケーブルが繋がっていればマザーボードの通電LEDは点灯するし、スイッチも入り、ファンも回る。ただ、CPUだけが死んだように冷たいw

電源ケーブルは電源に接続されていると思い込んでいたので、閉めたパネルを開けて電源を確認するというこをためらってしまった。どんなときもミスは「正しい」という思い込みによって起きるw

36時間ぐらい、動かないPCを置いたまま、眠れぬ夜を過ごし、抜け殻のようになって在宅勤務をこなし、静電気防止グッヅを買いに走った。

なまじ、静電気でPCを壊したことがあったのがよくなかった。その時どうしたかといえば、新しいマザーボードとCPUを買ってきてPCを組み直した。

 

これがPC自作の原則の道を踏み外すことになる。

 

PC自作は未知の課題との衝突の連続。しかし、自作を成功させれば、課題解決のノウハウが身につく。人生で大事なことは全てPC次作で学んだ、は言い過ぎだが、命の危機とかを経験せずに手軽に経験できる試練ではある。

 

鉄則1:変更をするときは1つずつ

 

ケースと電源を同時に買ったのが道を踏み外す第一歩。過去はケースしか買わなかった。このため、動かないのがCPUと電源のどちらに原因があるのかが分からなくなった。一応「CPUの電源が怪しい」とは思ったが、「しかし、CPUの電源は24ピンケーブルの分岐だから正しく接続されているはずだ」と間違った判断をしてしまった。

 

鉄則2:「新しいパーツを買えば解決する」というアイデアはたいてい失敗する

 

しかし、この甘い誘惑に勝つのは難しい。なにしろ組んでから4年が経過している。WIndows 11に対応していない。MSFS2020をVRで飛ぶと視界がカクつく。「CPUとマザーボードを買うと言っても、予定が1年ぐらい早まるだけじゃないか」と思ってしまう。

そんなわけで、36時間の休止期間を経て、ChromebookでPCのパーツを選定し、注文をしてしまった。

ケースの右側のパネルを開けて電源を確認するコストより、CPUとマザーボードを更新するコストの方が安いと思ってしまったわけだ。このような心理的なコストの不釣り合いが生じた理由は、多分、今のPCで動くようにしても原状復帰に過ぎないが、パーツを買って来れば一気に高性能になる、という費用対効果の効果側の魅力のせいだと思う。

そしてパーツを入手(詳細はまた後日)。新しいケースから旧PCのパーツを外して、新PCのパーツを組み付け。さて電源ON!

 

動かないwwwwwwww

 

静電気とかの影響は考えられない。静電気対策はちゃんとしていたので。

 

鉄則3:新しいパーツがうまくいかなかったら古いパーツに戻す

 

CPUが正常な可能性が高まれば、おかしいのは電源では、となる。

ちょっと細かい経緯は省略するが、新しいケースに組み込んで、また外して外に出していた旧PCに、旧電源を一通り繋げ、オンボードの端子にディスプレイポートのケーブルをつなぎ、電源のピンを金属でショートさせたら、あら不思議、モニターにBIOSの設定画面が。

 

 

[電源]×[マザーボード]×[CPU]×[メモリ]

 

この要素で電源がダメで確定した。

とことで、旧ケースに旧PCを組み付け直した。HDDは新ケースに入れていたので、これを出そうと右のパネルを開けてシャドーベイを見るついでに電源を見ると;

 

「この端子何?」

 

ソケットに接続されていない端子が1つ。引っ張るとCPU電源のケーブルではないか!

 

問*題*解*決*!

 

とにかく、HDDも旧ケースに戻して、光ドライブだけは新ケースに残したままで、古いPCを組み直して、元の状態でWindowsが起動し、ケース交換前の状態に復帰した。

なんどもメンタルが限界に近づいて、しんどかった。マザーボードのあちこち尖ったところが手に刺さって、血まみれになったw

とにかく、数日ぶりにPCが使えるようになったので安心した。また、新しいパーツも異常がなさそうだと分かり、であれば、余裕をもって新しいPCを組み立てることができる。というか新しいPCで今これを書いている。

PCの中身更新についてはまたこんど。

何かを更新してPCが動かなくなったら、更新する前に戻る勇気を持とう。そうすれば無駄な出費はしなくて済む!