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松戸駐屯地創立71周年記念行事

昨日2023年11月25日開催。2017年以来6年ぶりに行ってきた。

松戸駐屯地は新京成の元山やくぬぎ山駅に近く、自衛隊の駐屯地としては珍しく交通至便な場所にある。しかし、駐屯地祭はあまり派手ではないので、他の予定と重なるときには他を優先させてしまい、行くのは数年に1度となっていた。今年はコロナ空け久しぶりで日程も重ならないのでぜひ行こうとなった。

正門から入場するとゆるキャラ。左からかまたん、けいちゃん、しんちゃん、松戸さん。写真はトリミングあり。

戦時中飛行場だった名残の格納庫。まだ倉庫として使われている。

招待席の後ろに陣取ったので椅子を撮影。1995年3月納入という28年も使われている椅子。納入は商社の丸紅を通しているので、今の感覚からするとかなり高額なものだったと推測されるが、30年は余裕で使える(今後もまだまだ使える)ということを考えると悪い買い物ではなかったと思う。

税金の無駄使いとかいって備品の購入がいろいろと変わってきているが、安いからといって使用目的に十分かなっていなかったり、初期投資だけ考えて耐久性に問題があるものを買わされたら悪い結果を招く。コストはライフサイクルで考えようとか、長く使えばSDGsにかなうとか、今はまた、目先の価格にとらわれない思慮のある物品購入が求められていると思う。

などと考えたが、ここ松戸駐屯地は需品学校、需品教導隊、関東補給処松戸支処があり、自衛隊の物品購入の最前線である。私のような素人考えよりもっと先を行く仕事が日々行われているであろう場所。

ここには第2高射特科群もいて中SAMが配備されている。といいつつ展示されていたのは高射学校の中SAM。奥のレーダー車は第2高射特科群の車両だった。

需品教導隊の浄水セット。

需品教導隊は略すと「儒教」で、違う意味になってしまうのが味わい深い。

野外入浴セットの足湯はいつもの展示。写真はそのボイラー。

自治体側から救急車、パトカー、工番車の展示もあった。救急車は右側のスライドドアの中にバールや斧などレスキューの道具が入っていると知った。

松戸駐屯地は木造の建物がまだ多く残っている。他にコンテナやテントが物品の保管に使われている。駐屯地内は施設の更新が進められているが、こういった建物を建て替えて隊員が安全で快適に働けるようにするとそれだけで防衛費の増額分は消えてしまう。GDP2%といった防衛費は健全な国防のためにはどうしても必要な出費だと改めて思う。また、施設の更新は今後長期のストック効果となるので価値ある投資と言える。

10:30から式典開始。写真は執行者による巡閲。

式典のあと高射校音楽隊の演奏。それから訓練展示。災害発生という状況が開始され、煙が焚かれてそこにUH-1Jが飛来。状況把握のため隊員2名を降ろす。

被災現場に走って向かう隊員。

さらに多くの隊員の派遣を要請。偵察バイクも被災地に向かう。

軽装甲機動車も展開。

消防車と救急車も到着。

崩れた建物から要救助者を救出。後ろでも一人運ばれている。

自衛隊が救出した要救助者はUH-1Jに乗せて搬送。

発災から72時間を想定した人命救助が終わり、続いて被災者の生活支援のための災害出動。

奥では給水車が展開。

ボランティアと協力して野外炊具1号(22改)で用意した温食を被災者に配布。被災地での民間人の協力を前提とした展示が新鮮だった。これは実際の災害派遣の経験を反映しているとのこと。

奥は野外入浴セット。たった30分で人命救助と生活支援を手際よく再現していた。

なお、災害派遣に全振りした展示で中SAMの出番はなし。

訓練展示の後は体験試乗を見に行った。写真は高機動車

そして軽装甲機動車

10年以上前なら式典の後に並んでも乗れたが、今は整理券がすぐ終わってしまいこの時間で乗るのは無理。

軽装甲機動車の試乗は昔はもっと緩かったのではと過去の記録を確認したら、やはり限定40人とかで、単に来場者が少ないから乗れたのだと判明。むしろ今の方が定員が多いと分かった。

駐屯地内にある踏切。その先は一般人立入禁止。

線路沿いはセキュリティ上の弱点になり得るため踏切にゲートがあり鉄条網も見え守りは厳重。

踏切を見に行って広報展示室の存在に気付いた。不覚にも長い間知らなかった。中は歴代の自衛隊の制服や旧軍の物品の展示、さらに海外派遣の展示があり貴重なものばかりだった。