Great Spangled Weblog

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Essence of Love

CDが登場したとき、それまでレコードプレーヤーという繊細な装置を使わないと再生できなかった音楽が、もっと手軽に再生できるようになった。

同時に、CDに収録されているのはデジタルデータであるから、将来はCDという媒体を離れて、データを直接提供するようになるのではと思った。当時考えたのはTAKERUのように、媒体をユーザーが持ってきて装置で書き込んでもらうことだったが、ネットと記憶メディアの進歩でデータそのものを媒体にかかわらず購入できるようになった。

CDが音楽鑑賞の一つの革命だとすれば、その次の革命はおそらく、サブスクであろう。

毎月一定の金額を払えば、ライブラリにある曲を好きなだけ聞くことができる。「あの曲は気になるけど、CDやデータを買うほどではない」という曲をためらわずに聴くことができる。他の人にもシェアできる。昔ならカセットテープにダビングして渡すなどしていたのが、著作権を全く侵害せずに、同様のサービスに加入している人には全く同じ曲を聴いてもらうことができる。

そのライブラリも、今や莫大なものになっている。その可能性を見込んでチャレンジしたのが、昔FM放送を録音して繰り返し聞いていた曲の探求。大学の頃はラジカセでFM放送を聴いて、フルで流される曲をカセットに録音し、いい曲なら残すしそうでなければ巻き戻して次の曲で上書きするしで、車などで流す曲を手に入れていた。

アーティストとタイトルが分かっている曲は、苦もなく探せることが分かった。

しいて言えば、日本盤がない場合に英語で検索しなければならないことぐらい。

それがタイトルの曲、’Essence of Love'。アーティストはラムゼイ・ルイス(Ramsey Lewis)。

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自分はyoutubeのプレミアムに入っているので、つべで曲名とアーティスト名を入れれば直で行ける。

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収録アルバムは"Les Fleurs"(『レ・フルール』)

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30年以上前に聞いて、それ以来探しても出てこなかった曲にようやく再会できた。

ラムゼイ・ルイスはジャズピアニストで、この曲もピアノがメインのインスト曲。物悲しい旋律はショパンの「前奏曲第4番ホ短調」。これをジャズ風にアレンジしたもので、ベース、ドラム、キーボードが入って8分間じっくり堪能できる。ピアノとベースのからみがすごくいい。

そう、ショパンの元の曲の方も探さないとこの探求は終わらない。FM放送でショパンの曲のアレンジですよと聞いてなかったらこれさえも分からないところだった。実はショパンのCDを買って元曲は聞けるようにしていたのだが、そのCDも今や見つからない。

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前奏曲第4番ホ短調ショパンの葬儀でも演奏されたというので、'Essence of Love'(愛の本質)というタイトルはおそらく、ショパンその人を示しているのだと思う。

ラムゼイ・ルイスはカバー曲も多く演奏しているようで、同じアルバムにはオリビア・ニュートン・ジョンの'Physical'もある。

亡くなったのがなんと昨年のことで、活動期間は長く、アルバムも多数あってまだとても追いきれない。その中でジャケットだけは見たことがある、というのも見つけた。『太陽の女神』。

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冒頭の表題曲はEARTH, WIND & FIREの曲ということで、どこかで聞いたことがあるかもしれない。

タイトルもアーティストも分からない曲だとこれが難しく、まだ見つからない曲もある。

Les Fleurs

Les Fleurs

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